moonlight (ページ28)

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やってきたソクミンさんは獣医さん

ハンソル天使様のお姉さんの旦那さんだってー

性格よさそう明るくて声も大きい

誰かさんとは正反対(笑)

いや性格は誰かさんも悪くはない...
と思う‥たぶん

他の獣医さんが来た時より

センターの中も明るい

「猫はみんな元気で問題なし！」

休憩時間もソクミン先生はにぎやかだった

猫たちにも優しかったけど

スタッフさんたちにももれなく声をかけていた

「あ、髪切りました？似合ってますよ～」とか

「お子さん元気ですか～」とか･･･

スタッフさんたちからの人気も高いみたいだった

そして

「Aさんここの仕事にも慣れた？」

私にも声をかけてくれた

『はいずいぶん慣れました』
「よかった～でも動物苦手？」

う...

バレた？動物っていうか、猫ですけど

「がんばってたってハンソルに言っとくね～心配してたから」

え？ハンソル天使様が私の心配を？

もったいない、もったいない

こうして家と仕事をいただけただけで～

私は麗しいハンソル天使様のことを思い出していた

「おーい！大丈夫？」

気づくとソクミン先生が目の前で手を振っている

『え？』
「ふわ～んと自分の中に入っちゃうの,うちの奥さんと一緒だね！いつもそうなの？」
『どうですかね？』

自分のことでもわからないことは多いモノだ
私にそんなクセがあるなんて知らなかった

「ところで...どうしてウォヌ君に怒ってるの？」

は？

『怒ってはないです..ただ..』
「うん」

私はソクミン先生に話した

キーボードの音をポルターガイストと思い
時々聞こえる声をうなされていると思って
本気で心配して魔除けまで渡したこと

私は電波をキャッチするために木に登っているのに
センター長は部屋でオンラインゲームしているのは不公平ではないかと

ソクミン先生はひたすら頷いて聞いてくれた

「そっかそっか～心配だったんだね～
で、木に登ってんの？」

ソクミン先生は笑いながら涙を拭き
お茶を一口飲んだ

『笑い事じゃないですよ先生！』
「ごめんごめん...でも面白くて」

先生は今度はお菓子を口に放り込み
しみじみと味わいながら言った

「よかった」
『え？何がいいんですか？』

全然良くないし！
むくれる私を見て先生はまた笑う

「ウォヌ君を心配してくれる人がいてうれしくてさ」

先生は愛おしそうに目を細めた