27 ページ27
部屋に戻って
ゲームを再開したが調子が出なくて
やられっぱなしだ
「あ〜もう!」
Aさんの不機嫌の理由がわからなくて
モヤモヤしてるし
今夜はなぜ泣いてたのか気になる
困ってるなら言えばいいのに
1人で胸にしまっているあの感じ
そんなところもソヒとAさんは似ている
翌朝
『おはようございま〜す』
お?今日は機嫌いいのか?
とりあえず俺は朝ご飯を食べよう
しゃらららーと
彼女が自分の器にシリアルを入れて
斜め向かいの席に置いた
あ 新しいフレーバーかな?初めて見るな
冷蔵庫から牛乳をとってきて座った彼女と目が合った
『食べます?』
「え?」
『何味かな〜と思ったでしょ?ちがいます?』
ちがわないけど...
彼女は立ち上がると別の器にシリアルを分けてくれた
『どうぞ〜』
「ありがとう」
『牛乳はご自分で〜』
そう言うと俺の前に牛乳を置いた
「ありがとう」
『別に大したことじゃ』
「え?」
『そんなありがとうなんて...』
一口食べてみるとシリアルに
果物の甘さが爽やかで美味しい
「おいしい」
『でしょ〜?』
ふふっと得意げに笑う姿もソヒに重なる
何なんだ?
こんなにソヒを思い出すなんてこれまでなかった
まさか何かあったのかな?
誰かをしきりに思い出すのは虫の知らかもしれない
と考えていたら
「おっはよー」
明るい声でソクミンが入ってきた
今日明日はソクミンが来てくれる日だったか
忘れてた
「あ!朝食中だった?ごめーん」
「大丈夫!もう食べ終わるところ」
『おはようございます 初めまして』
口の周りの牛乳を吹きながら
Aさんはソクミンに挨拶した
「あ!ハンソルから聞いてるよ!
インターンのAさんっ」
ソクミンは気にしないで食べて食べてと促した
Aさんはペコペコお辞儀しながら
またシリアルを食べ始めた
ソクミンは空いた席に座って
ニコニコしながらAさんを見ていたけど
コーヒーを入れてコッチに帰ってきながら
「ウォヌ君、背中!!」と言って笑い出した
「寝癖?」
直したはずだけど・・?
「違う!!昨日は芝生で寝たの?」
え?
背中に芝がたくさんついてた
「あ...これにはワケが...」
俺の言い訳も聞かずソクミンは
「どこで寝てもいいけど風邪引かないでね(笑)」
と笑いながら背中の芝をとってくれた
54人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
南無妙法蓮華経と唱えると万人が成仏できるから皆さんも唱えて - 素晴らしい作品ですね! (2023年5月1日 0時) (レス) id: aaea05e353 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:miel | 作成日時:2021年11月19日 17時