25．本当の気持ち(1) ページ25
夏油side
入院3日目、病院へは色々言い訳をつけて、すぐ帰ってくると約束して外出許可をもらった。
外に出た瞬間に、首のコルセットを外す。流石にこれでは歩きにくいからね。
待ち合わせ時間より早く着いた私は、悟を待っていた。
「すまなかったね、悟」
やって来た悟にメロンソーダを手渡す。
「いいよ。不器用な親友のフォローには慣れてるさ」
そして、プシュっと缶を開け、ゴクゴク飲み干した。
10時まであと15分程ある。
遅刻魔の悟にしては早い到着だ。
「昨日の帰り道、彼女に聞かれた。本当に教師なのかって」
なるほど、それを伝えたいから早めに来たんだな。わかりやすい奴だ。
「で？どこまで言ったんだ？」
「彼女はやっぱり視える側だったよ。それを呪霊って僕たちが呼んでいる事と、呪霊について学ぶ学校の教師をしてるっていう事まで伝えた。だけど、半分も伝わってるかは不明だな」
「まぁ、普通そうだろうな。いきなりこんな事に順応できるのは虎杖ぐらいだろう」
「それな」
ハハハッと、私たちは笑った。
『あの…お待たせしました！』
そんな私たちの前に現れたのは、いつもの髪をタイトに纏めている、シンプルな彼女ではなかった。
「あ…あの……夏油さん？」
目の前の彼女は暗めの茶色に染まった髪を下ろし、フワッとした淡い色のワンピースを着ていて、いつもと何か違って、なんてゆーか……
「ｸｯｸｯｸｯ、おい傑！何固まってんだよ！」
「っ！あ、いやっ！！」
『？？』
隣でクスクス笑ってる悟にイラッとするが、それよりこの胸の煩いのをどうにかしなければと必死に冷静を取り繕う。
『あの、夏油さん』
「は、はい！」
……なんだか緊張する。
『外出許可は取れましたか？あと、コルセット、外していいと言われてますか？』
「あ…、えーっと、それは…」
「プッ！っハハハハッ！！あー腹痛いわー！」
「悟五月蝿いっ！！」
やっぱり彼女は、あのAさんで間違いないようだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 259人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yoku(プロフ) - Nekoさん» ありがとうございますw (2022年7月13日 6時) (
レス) id: 24eb35b20b (このIDを非表示/違反報告)
Neko - 面白すぎて..チィーンw 夏油寂しそう...w (2022年7月12日 22時) (レス) @page4 id: 87f128d50e (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - 夢楽笑さん» コメントありがとうございます！夏油さんのイジられる話が好きすぎてw完結までもう少し、頑張ります！ (2022年7月4日 9時) (レス) id: 24eb35b20b (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - 小宮瑠璃さん» お返事遅くなり失礼しました。ジャーナリスト！候補に入れさせていただきます(^-^) (2022年7月4日 9時) (レス) id: 24eb35b20b (このIDを非表示/違反報告)
夢楽笑(プロフ) - 夏油さんふびんwww主人公と夏油さんの距離感ドキドキです！頑張ってください〜！ (2022年7月4日 9時) (レス) @page31 id: 91488f7b93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yoku | 作成日時：2022年6月16日 18時
