18．ライバル登場(3) ページ18
夏油さんの部屋を出てからは、何だか気まずくて病室を避けていた。神山先生もあの後すぐ用事があるとかでどっかいっちゃったし、何だったんだろう。
『んーー、わからん』
「なにブツブツ言ってんの！ほら、タイムカード押しに行くよ！」
美優の声で我に帰り、日勤組がゾロゾロと帰り出す列の最後尾についた。すると目に入ってきたのは、夏油さんがエレベーターに乗ろうとしている瞬間だった。
距離もあり、私には気づかない。どこに行くのかと気になったと同時に、明日が休みだと伝えていないことに気づく。別に伝えなくたって良いことな筈なのに、なぜか言いたくなった。
『美優ごめん！すぐ追いつくと思うけど、、これ私のカード！間に合わなかったら代わりにきっといて！』
職員用のエレベーターに乗り込もうとした瞬間思いとどまり、美優に自分のタイムカードを押しつけて患者用エレベーターへ走った。
『間に合わなかった…一階かな、売店？』
下へ行くエレベーターに、検討がつくのは一階ぐらい。そう思って隣のエレベーターに乗り込みすぐに閉めるのボタンを押した。
一階へ着くなり、周りを見渡す。
『はぁ、はぁ…どこなんだろう…』
勉強会もあるから気が焦る。売店にはいない。
首にコルセット巻いて、腕にギプスを巻いている人…
外来も終わっている為、人も少ないからすぐ見つかる筈だ。
『あっ！いた！！………え、』
病院のガラス張りの入り口に夏油さんの姿があった。駆け寄ろうとしたが思いとどまる。彼は1人ではない、背が高く髪の長い綺麗な女の人と一緒だった。
ズキンッ
あれ、なんで胸がざわつくのか。
『私、何したんだろ』
楽しそうに話す2人を見て、気持ちがすーっと引いていく。
ギプスをはめている腕を見せびらかしては女の人はその手を押し返したり、手を当ててみたり…夏油さん、めっちゃ笑ってるし…
『……』
いやいや、私には関係ない、関係ないよ。
そう自分に言い聞かせて、逃げるようにその場から離れた。
「遅いよ！A、もう勉強会始まっちゃうよ？」
『ごめんごめん！さぁ、行こっか！！』
何事もなかったかのように詰所に戻り、私は勉強会のある会議室へと向かった。
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yoku(プロフ) - Nekoさん» ありがとうございますw (2022年7月13日 6時) (
レス) id: 24eb35b20b (このIDを非表示/違反報告)
Neko - 面白すぎて..チィーンw 夏油寂しそう...w (2022年7月12日 22時) (レス) @page4 id: 87f128d50e (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - 夢楽笑さん» コメントありがとうございます！夏油さんのイジられる話が好きすぎてw完結までもう少し、頑張ります！ (2022年7月4日 9時) (レス) id: 24eb35b20b (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - 小宮瑠璃さん» お返事遅くなり失礼しました。ジャーナリスト！候補に入れさせていただきます(^-^) (2022年7月4日 9時) (レス) id: 24eb35b20b (このIDを非表示/違反報告)
夢楽笑(プロフ) - 夏油さんふびんwww主人公と夏油さんの距離感ドキドキです！頑張ってください〜！ (2022年7月4日 9時) (レス) @page31 id: 91488f7b93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yoku | 作成日時：2022年6月16日 18時
