81.ハンター試験の正体 ページ36
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……丁度、キルとギタラクルさんが今から戦うというところだった。
クラピカさんから今まであったことの話を一通り聞いたけれど、キルはやっぱり自分から降参したらしい。
しかしよりによって相手があのギタラクルさんとは……死にはしないだろうけど心配だ。
彼とはいえ念能力に対抗するのは難しいだろうし。
健闘を祈ろう。キルなら多分潮時を見極めてくれるだろう。
「では……始め！」
立会人の言葉と同時に、キルは警戒しつつギタラクルさんの様子を……
「久しぶりだねキル」
……？
いま、なんて……
彼は顔に刺さっている針を、一つ一つ抜いていく。
それに対応して顔が、髪が、瞳が……変形して、いや、
元に、戻っていく。
「……、兄……貴!!」
「…………え」
――そこにいたのは、確かに私の、キルの、兄。
お母さん譲りの黒髪、ぱっちりした猫目。
髪は長くなっていたが、それ以外特に昔と変わったところはない。
「キルアの兄貴……!? ……っておい、スィス？ どうした？」
どうしてここにいるのかは分からないが、とにかくこれは夢じゃない。
私は今までイル兄だと知らずギタラクルさんと関わってたのか……一緒にトリックタワー攻略したのも、丸め込まれ絶を教えてもらったのも、彼……
……色々と思い出して内心悶えていると、キルが妙に動揺していることに気が付いた。
顔には冷や汗が流れているし、少し後退りしかけている。あんな表情も見たことがない。
突然の出来事に驚くのはわかるし、現に私もかなり気が動転しているが、普通あそこまで衝撃を受けるだろうか。
そんなキルとは対照的に、イル兄は平然とした様子で話し始めた。
「母さんとミルキを刺したんだって？」
「……まぁね」
な、なにそれ。
何があったの。
「母さん泣いてたよ」
「そりゃそうだろうな、息子にそんなひでー目にあわされちゃ」
「感激してた。『あのコが立派に成長してくれててうれしい』ってさ」
……お母さんは昔から変わってないみたいだ。
ずっこけるレオリオさんを尻目に、二人を見つめ続ける。
「『でもやっぱりまだ外に出すのは心配だから』って、それとなく様子を見てくるように頼まれたんだけど……
奇遇だね。まさかキルがハンターになりたいと思ってたなんてね」
「！」
……一瞬、イル兄がこっちに視線を向けたような気がしたけれど。
気のせいだろうか。
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くぅつか(プロフ) - キラさん» コメントありがとうございます！ 更新本当に遅くなりますがそれでも良ければお付き合いください！ (2019年1月3日 18時) (
レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - とっても面白いです！！とても続きが気になります！更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！！ (2019年1月3日 15時) (レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - C＠音さん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです、更新できる限り頑張ります！ (2018年8月31日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
C＠音 - はじめまして！一気読みしましたが続きがきになって仕方ありません！更新頑張ってください！ (2018年8月29日 14時) (レス) id: ce7a2e00eb (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - 月翔×ミオさん» コメントありがとうございます、励みになります！ これからも頑張ります〜 (2018年8月23日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅつか | 作成日時：2017年10月5日 18時
