78.ハンター試験の予定外 ページ33
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何の前触れもなく投げられた二枚のトランプカードを、一枚は避け、もう一枚は受け止める。
……本格的な試合開始の合図だろう。
私には遠距離攻撃の手段がない。
一気に間を詰め、脚で鳩尾を狙うが、簡単に避けられてしまう。
勿論その位予想していたので、流れのまま左手を振りかぶった……が、
「……！ ……っ」
「ほら、もっともっと♣」
あっさり掴まれ、かなりの力で突き飛ばされた。
足を踏ん張って何とか倒れるのを阻止し、態勢を立て直す。
流石に正面からいくのは思考停止過ぎたかと思い、何とか隙を突けないか考えていると、今度はあちらから攻撃してきた。
回し蹴りをしゃがんで避け、そのまま後ろに転がって頭を狙う拳から逃げる。
立ち上がる暇を与えず、飛んできたキックは流石に避けられない。
何とか腕で受け止めたが、ミシミシと嫌な音がした。
私に脚を掴まれるのを警戒したのかヒソカさんは後ろに飛びのく。
その隙に私も彼から出来る限りの距離を取った。
「スィス！ あんま無理すんなよ！」
「そうだぞ、危険だと判断したらいつでも降参した方がいい」
レオリオさんとクラピカさんの助言に頷きで応える。降参したくてもできない状況なんだけれど、二人の声は心強い。
今度はフェイント攻撃でいこうか。
再びヒソカさんの目の前に移動し、顔を狙うふりをして、背後に回り込む。
狙うは右手だ。でも、素直にはいかない。
まず彼にもはっきり分かるように右手を攻撃すると見せかけ、左を攻撃する予兆を出す。
ヒソカさんは右へ逃げようとした。
……よしよし、作戦通り。
彼ほどの実力者となるとあれ位すぐ見破ってしまうからね。裏の裏を掻かないと。
即座に私は右手をそのまま広げて、ヒソカさんの右腕を掴んだ。
「……！」
ヒソカさんの表情を見る余裕はないが、一瞬動きが鈍ったあたり少し驚いたというのはわかる。
そのまま左手も右腕を掴むと、彼の人差し指についているオーラに右手を伸ばした。
オーラを外させてやれば、きっと何とかなる。
……あれ。
「ダメダメ♥ 『ソレ』は――」
だめだ。
感触はあるのに、触れない……？
発？
つけるもはがすもヒソカさん次第……!?
「!!」
一瞬の内に、手を振りほどかれて、背後を取られた。
「……っ」
嫌な予感がして、一目散に前へ走る。
それも空しく、見えない何かに思い切り引っ張られた。
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くぅつか(プロフ) - キラさん» コメントありがとうございます！ 更新本当に遅くなりますがそれでも良ければお付き合いください！ (2019年1月3日 18時) (
レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - とっても面白いです！！とても続きが気になります！更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！！ (2019年1月3日 15時) (レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - C＠音さん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです、更新できる限り頑張ります！ (2018年8月31日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
C＠音 - はじめまして！一気読みしましたが続きがきになって仕方ありません！更新頑張ってください！ (2018年8月29日 14時) (レス) id: ce7a2e00eb (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - 月翔×ミオさん» コメントありがとうございます、励みになります！ これからも頑張ります〜 (2018年8月23日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅつか | 作成日時：2017年10月5日 18時
