66.ハンター試験の下調べ ページ21
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「スィス、そっちはどうだ？」
「……いや、なにもそれらしきものは見つかりませんね」
洞窟の入口付近で、軽く罠がないかチェックするが、見たところなにも異常は無い。
レオリオさんの調べていた右側の壁にも何もないようだ。
一旦洞窟からでて、ゴン君とクラピカさんのところへ戻った。
「中まで行ってみる。オレとスィスがいいって言うまで中には入るなよ」
「……三十分だ。三十分経って連絡がなかったら、我々も入るぞ」
クラピカさんの気持ちはよくわかる。立場が逆だったら多分私もそう言っていただろう。
でも……、ダメだ。
そんなに時間が経った後なら二人共死んでるだろうし、本来ならプレートを集め終えて一人で隠れていてもいい、それでも協力してくれている二人に迷惑なんてかけられない。
レオリオさんも私と同じ考えだったようで。
「ダメだ！ その時はお前らだけでスタート地点に戻れ!!」
「そうですよ、折角六点集めたのにもし合格できなかったら……」
「同盟を組んだ以上、見捨てるわけにはいかないからな」
「……じゃあ同盟破棄だ！ 協力して貰って勝手な言い分だがここからはひと――二人でやる。スィスもいいな？」
「はい。あ、お二人はもうスタート地点に戻っておいて――」
「やだ」
「うむ」
ふ、二人そろって即答……
ゴン君が意地っ張りだってことはなんとなく感じていたけれど、クラピカさんも想像以上に強情だなぁ……。
「オレ達がかってに残ってるんだ」
「それなら文句はないだろ？」
「…………」
私もレオリオさんも、何も言い返せない。
二人共、凄く真剣に言っている。
口だけじゃない、自己犠牲の精神に酔っているだけじゃない、ただ本気で。
……言い返せない。
「ちっ、――勝手にしろ。預けるぜ」
レオリオさんは明かり用のライターを点火すると、鞄をクラピカさん達に投げ渡して、洞窟の中に入っていった。
「あ、ゴン君、私の鞄もお願いしていいかな」
「うん。……スィス、無理しないでね」
「あはは、今度は私が言われる番かぁ……」
鞄を渡しながら思わず苦笑いをする。あ、肩が軽い。
「ありがとう。じゃ、ね」
そう言い残し振り返ると、私も急いで洞窟の中に入った。
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くぅつか(プロフ) - キラさん» コメントありがとうございます！ 更新本当に遅くなりますがそれでも良ければお付き合いください！ (2019年1月3日 18時) (
レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - とっても面白いです！！とても続きが気になります！更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！！ (2019年1月3日 15時) (レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - C＠音さん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです、更新できる限り頑張ります！ (2018年8月31日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
C＠音 - はじめまして！一気読みしましたが続きがきになって仕方ありません！更新頑張ってください！ (2018年8月29日 14時) (レス) id: ce7a2e00eb (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - 月翔×ミオさん» コメントありがとうございます、励みになります！ これからも頑張ります〜 (2018年8月23日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅつか | 作成日時：2017年10月5日 18時
