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黒side

なにを当たり前のことを、今更

「そりゃ、歳的にそうでしょ」

「ジェシーは、タメになる瞬間があった。」

「ジェシーとは、1歳差だしそこまで珍しくないよ」

「俺もタメか、年上になりたい」

慎太郎が力強く言う

「2歳差だし、無理だよ」

「そんなこと分かってる」

さすがに慎太郎もそこは、理解していたか

「あと一年早く生まれれば」

「1年じゃ、タメになれないから。なる瞬間もないから」

慎太郎は、必死だ。

「何を言いたいの?慎太郎は」

「北斗に頼ってもらえる。年上になりたかった」

思ってもなかった言葉に吹き出す。

「笑った!ひどーい」

「ごめん、ごめん。笑ったのは、慎太郎自分が頼られてるの気づいてないから」

それがおかしくて

「気づいてないって?」

「慎太郎と付き合う前は、俺高地か樹に相談してた。二人ともそれぞれ、優しく慰めくれたから」

そっか。なんてしんの沈んだ声

「今ね。それが少なくなったんだよ」

慎太郎に笑いかける

「慎太郎に相談して、一緒に悩んでくれて、
時には芝居の稽古手伝ってくれたり」

「助かっちゃった。樹には、溜め込んでないか心配されるくらい」

「知らなかった」

「じゃあ気づかない内に、人を元気にさせてんだね」

慎太郎が嬉しそうに笑う

「慎太郎、改めて誕生日おめでとう。生れてありがとう大好きだよ」

ちょっとっていうか、だいぶ照れくさい

座ったまま、正面から抱きしめられる

「めっちゃいい恋人で、一番かっこいい。俺の推しは森本慎太郎くんです!」

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作者名:みずな | 作成日時:2022年5月7日 18時

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