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黒side

「った、」

次の日目を覚ますと、頭に痛みが走る

熱を測ると38.5度

誕生日なのに最悪

だからと言って、仕事を休める訳じゃなくて
急いで支度をする

今日の送り迎えは、だぁくん

マスクを顔がなるべく隠れるように上までやる

「松村さん、昨日より顔色やばいですよ。」

会って一言目がこれ

相当やばいんだろうけど

「なんとかなるよ」

俺みたいな、まだまだ新人が休める訳ないんだから

その言葉は、言わなくてもだぁくんに伝わったようで

「休もうと思えば休めますよ」

と言われてしまった。

今日は、雑誌撮影

ドラマ撮影じゃなくてまだ良かった。

ドラマだったら、フラフラしちゃっていいものが取れない

車に乗っている間に、体調が悪化してしまい

荷物は、だぁくんに持ってもらい
仕事場に入った。

「わぁ、松村さん顔色やっば」

「マネージャーにも言われちゃいました。」

メイクさんにもだぁくんと同じ言葉を言われ、いつもよりメイクを濃くしてもらって顔色を隠した。

メイクの力は、凄くて

俺がフラフラしなければ、隠し通せそう

「北斗くん、今日の仕事これだけにしたので家帰ったらちゃんと体調整えましょう」

色々手を回してくれたんだろうな

「誕生日おめでとう」

「あっ、おめでとうございます。」

「ありがとうございます。」

そういや自分誕生日じゃん

朝覚えていたのに、それどころじゃなくてすっかり忘れていた。

「それじゃ撮影はじめます」

浴びせられるフラッシュ

光がキツいってこういうことかな、と実感

それでも仕事という気持ちで、自分に鞭を打ち最後まで撮る

「はい、ありがとうございました。これで撮影終了です」

撮り始めてから、数十分

やっと終わってくれた。

終了と言う言葉と共に俺は張っていた糸が切れたようで、崩れ落ち

「松村さん!?」

意識をなくした。

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作者名:みずな | 作成日時:2022年5月7日 18時

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