【刀剣乱舞】政府から審神者に人事異動することになった (ページ44)

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４３話ページ44

「はァ…ったく、本当だよ。短刀たちも飲んでいいよ。幼い体躯だが実年齢はアタシ人間より何倍もあるンだからねェ？」

アタシがそういえば、短刀共は目を輝かせて喜んでいた。

あまり短刀に酒を飲ませる審神者は少ない。その幼い身に合わせて飲ませるのは適切でないと判断しているからだ。
だが、ふたを開けてみればどうだろう、酒の強い弱いは関係なしに、酒が好んでいる奴のほうが多かったりする。

その顕現される場所によって個体差はあるが。

「大将、午後は何するんだ？」
「午後…とりあえず亀甲の手入れを済ませて…あとは、小夜が起きたら話を聞いてその後について考える感じかねェ？」

膳を整え終わったようで、後藤が私の前に来てそう問いかけてきた。少し考えてからそう言えば、大きくうなずいてから厨のほうへと向かっていった。

最近思うことは、この子たちの出陣について。
付喪神なものの、本業は刀。争いごとが嫌いな刀剣もいるにはいるが、血はうずく。

日本号にも、かなりの間出陣を我慢させてしまっているし…
近いうちに、出陣の準備を固めなければ刀装ないもんだねェ。

資源は政府からの援助があるからある程度は安定する。
刀装も作ろうと思っちゃ作れるしねェ？…ちょいと上層部に圧をかければこっちも援助してもらえるかもしれないな。

もんもんと考えていれば部屋の障子戸が開いた。そこから姿を現したのは一期。傍には食事の乗ったお盆が一つあり、準備が済んだということを示唆している

「主、準備が整いました。お供いたしましょうか？」
「いんや、アタシ一人で行くから大丈夫さね。あの子たちも他に人がいないほうがこれからに関して話しやすいかもしれないしねェ？」

膳を受け取りながら会話をしては宗三達のいる部屋へと歩を進める。どこからか感じる気配に視線。その一つ一つから感じるのは殺気とアタシを試すような気配。

まぁ、ここにきて数日しかまだ立ってない。そりゃこんな気配を感じるのもしょうがないか。

「宗三、昼食を持ってき……っと

おやおや、これは随分と物騒なもンだねェ？＿＿＿＿＿小夜」

戸を開ければ光が一筋。床に膳を置いていたから料理の心配はしなくていい。ひゅ、と空を切った刃に私は後ろにとんで距離をとった。

「お小夜、おやめなさい！その人は僕たちの味方で…」
「僕は、もう人間は信じないよ。兄様」

さて、一悶着か