【刀剣乱舞】政府から審神者に人事異動することになった (ページ4)

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３話ページ4

「握った感覚がしなくて吃驚かい？三日月。それもそのはず、アタシの真名はこいつ、日本号に握らせてる。元政府なんだし、知らなきゃまずいだろう？」

「…あなや、恐ろしい…」

ギリリ…と歯を食いしばって此方を睨む三日月を一瞥してから、全員の前に改めて佇まいを正して見据える

「アタシがきたからには毎日の風呂、1日3食の食事と適度な出陣に手入れ、あと…まぁその他諸々、アンタ等が望めばある程度のことはやってやるさ。あぁ、ただし死ね、とかそういう願いは受け入れないけどねェ？」

当たり前だけど、と付け足すと目の前の彼らは少し歯を食いしばっていた

「手入れは望んだ刀から順々にやってくつもりさね。やられたくない、ってんなら無理に受けなくて良い。それじゃ」
言いたいことは言ったから。

正座のまま小さく頭を下げては広間の襖を開けて外へ出た。
アタシの霊力が少しずつこの本丸に染み込まれているのか、あんなに真っ暗で垂れ込んでいた雲は少しずつ薄れて所々から日の光が溢れ出ている。

しっかしまぁ……息苦しいことには変わりないがねぇ

深呼吸しても入ってくるのは黒く澱んだ空気だけだとわかっているからしない、できない。
日本号もどこか遠い目をしていた。

とりあえず、ここで霊力のお浚いをしておこうか

霊力はなんでもできる万能パワー！……なんて、簡単なモンじゃあない。

折れた刀は絶対に元に戻すことはできない。
霊力は本丸に影響するが、本丸自体が綺麗になることはない。
基本、瘴気とかに影響して綺麗になる。

つまりは、その人の霊力の質、カタチが本丸の在り方に反映されるってこった。

例えば
霊力の質が悪く、その人の霊力が花のようなカタチを持っていたとすると

流れてくる空気は黒く澱んだ重苦しい空気。空からは日は差さない。それに加えて花のカタチ、となるとその本丸は花がモチーフとなるような感じになるってわけだ

アタシの場合、氷のカタチだから外から雪が降りやすくなりそうだよ。
年中雪は困るケド。

流石に血に関しては人の手で落とさない限りは消えない。
もういっそのこと政府に頼んで畳総入れ替えしてもらおうかな…

「んで、まずはこの本丸の掃除でもするのか？」

「そうさねぇ…廊下はあとでやるとして…基本的に風呂場と厨を綺麗にしてくよ。
生活の大事なとこからやって行こうか。畳は政府に総入れ替えしてもら…ッ！」

歩き出そうとした時、不意にこちらを見つめる視線があることに気がついた