【刀剣乱舞】政府から審神者に人事異動することになった (ページ23)

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２２話ページ23

シャッ…シャッ…と硯を研ぐ音が鍛刀部屋に響く。一通りの準備が終わってはカラリ、と音を立たせながら障子が開いた

そこからは小烏丸と博多。それに身嗜みをある程度整えた明石がいた

日本号はこの3人よりも一足先に来ては神降しの準備を手伝ってくれていたからねェ。ちょいと時間かかっちまうから、助かったモンだ。全員が揃えば事は動き始める。

まずは、鍛刀

「でも……狙った刀剣を出すなんて不可能じゃ無いのか～ッ？俺達藤四郎兄弟は多いし…」
「包丁、その通りだ。狙った刀剣を確実に出すなんて不可能に近い所業さね。だから、アタシはこれで鍛刀の妖精を釣る」

スーツのポケットから出したのは少しお高めな和菓子…
そう、何を隠そう妖精は基本的に菓子が好きなのだ。菓子を渡せばすぐに釣れて刀剣を作ってくれる

そもそも鍛刀、というのは与えられた資源から妖精が気紛れに作っているだけだからねェ

「今の交渉材料としてはこのちょいとお高めの和菓子一個しかないが…いずれ大量に仕入れてやるさ。だから、後藤を作ってくれるかい…？頼むよ」

コンコン、と妖精の入っているところをノックしながらそう言ってそ…と和菓子を置いては様子を見る

ちら、と顔を覗かせた妖精は大事そうに和菓子を住処に入れてオッケーサインを出してきた。
「大丈夫らしいねェ。それじゃ、よろしく頼むよ。アタシと日本号は神紙の準備を。他のみんなにも行く行く手伝ってもらう可能性あるからきちんと見てな！」

カシャン、カシャンと1秒毎に20分のカウントダウンが減っていく。

次に取り出したのが持ってきてもらった半紙に墨
「まて、我は事の始まりが見えぬのだが……説明してはくれぬか？」
「あ～……一応説明はしとーと。ま…俺もあまりわからんばってん、うまく伝えられんかったばい」

「なるほどね、今は～…神降し、と言う方法を行う所さね。今鍛刀をお願いしたからこれからは…」

と、一通りおさらい程度に小烏丸に説明をした。
あまりわかっていなかった明石や一期も理解してきたようで少し固かった表情も緩いものになっている。一回の説明だが、日本刀の父さながら、一回で大方理解をしたらしい。

「ほんで、話を聞く限りにはこの半紙と墨に神力を流すんでっしゃろ？それは誰の神力でもええんですか？」

「……いつもは、近侍が日本号だけだったから神力は日本号のを借りていたが…この神降しはその刀剣に関係のある神力を用いたほうがいい

つまりは

頼めるかい？
一期」