この感覚は、(HJ) ページ5
.
やってしまった。
廊下を小走りで駆ける。
少し前までいたメイク室にたぶんスマホを置いてきてしまったからだ。
「……はあっ、………」
目の前まで着いてガチャ、と勢い良く扉を開けた。
途端視界に入ってきたのは、数時間前ちょうど私がメイクを施した人。
「ヒョンジンくん……?」
ここにいたスタッフは全員はけてるはずだし、メンバーのみんなはとっくに別の部屋に移動してるはず…………だよね。
なのにヒョンジンくんはここにいて当たり前みたいな表情で、真ん中に置かれたテーブルの椅子に座ってスマホをいじっていた。それでもちゃんと絵になるのがすごい。
私をちら、と見て少し口角を上げたヒョンジンくんは、「やっぱり来た」と言った。やっぱり来たってどういうこと…?
「入らないの?」
「あ、…うん、」
ドアのあたりで硬直していた私は、言われるがまま部屋の中に入った。扉がカチャン、と閉まる。完全に二人っきりだ。
……あ、スマホ。スマホ取りに来たんだった。
確か左端の鏡の前あたりだったような気がする。ヒョンジンくんの横を通って奥の方へ歩いていく。
「ヌナとさ、ちゃんと話してみたかったんだよね」
「……」
振り返ると、なんともかっこいいその顔がこちらを見ていた。からかっているのかなんなのか見分けのつかない表情で、真意がよく分からない。
.
467人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねむを(プロフ) - 千景さん» そう言っていただけて安心しました〜!素敵なご意見ありがとうございました!! (2023年2月13日 21時) (レス) id: 89ca3ce3a0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむを(プロフ) - にゃんさん» こちらこそありがとうございました!! (2023年2月13日 21時) (レス) id: 89ca3ce3a0 (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - 2つとも採用していただきありがとうございます🙌🏻💕 特にリノのお話がドンピシャすぎました🥲♡ (2023年2月12日 16時) (レス) @page48 id: 2ff177cf34 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - わぁぁ!リクエスト採用してくださりありがとうございます✨ (2023年2月2日 23時) (レス) @page41 id: 58d06a67d0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむを(プロフ) - まふゆさん» そう言ってもらえて安心しました…!!学パロ書くの楽しいことに気づいたので今後もちょくちょく書いていこうと思います☺️またいつでもお受けします〜! (2023年2月2日 23時) (レス) id: 89ca3ce3a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねむを | 作成日時:2023年1月3日 19時