愛をもっとくれ

見透かしてこの心（IN） ページ35

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学パロ



















席替えで好きな人と隣同士になった。しかも一番後ろの、窓際の席。
たぶん、今年の運全部使い果たしたんだと思う。

一番最初に一目惚れしてから話しかけることもできずに半年が経ってやっと……！これでやっと話す機会が巡ってきた。ここは絶対慎重にいかないとだめだ。





緊張で身体をこわばらせたまま、指定の席につく。
よろしくねー、なんて言いながら私の好きな人、ヤンジョンインくんは私に眩しすぎる笑顔を見せてくれた。
もうすでに卒倒しそう。……こんなんでやっていけるのかな……



「Aちゃん、って呼んでもいい？」

「えっ」

「……だめ？」

「あ、大丈夫です大丈夫です！」



私があまりにも慌てて言うから、ヤンジョンインくんは「なんで敬語？」って笑ってる。だって、名前。……話したことないのに、覚えてくれてたんだ。
もう、第一印象が変なやつ決定だったとしてもいいやと思えるぐらい嬉しい。



「じゃあわたしもジョンインくんって呼んでいい…？」

「いいよ」



相変わらずの可愛い笑顔。
ジョンインくんの笑顔ほんと好き。はじめてこの笑顔を見た時、私は一目惚れしたんだ。それが今私に向けられてる。感動。



「後ろの席当たってラッキーだよね、僕ら」

「うん、しかも角っこだしね」

「ここだと寝ちゃうかもな…」

「バレなそうだもんね」



ああ、好きな人と普通に会話してる。
嬉しすぎて、まともな表情できてるか心配だ。



「Aちゃんってさ…、」



ジョンインくんが何か続けようとしたところで先生が話し始めた。
いつの間にかクラスメイト全員が席の移動を終えていたらしい。私もジョンインくんも前に向き直る。


……なんだろ、続き。何を言おうとしたんだろう。先生の話も全く入ってこないぐらい気になる。早く休み時間にならないかな。







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