出られない部屋(HJ) ページ15
.
やけに眩しさを感じて目が覚めた。なんだこの違和感。
「………」
起き上がりながらあたりを見回すと、男の人が近くに横たわっていてギョッとした。体を丸めて………寝てるのかな?向こうを向いているので知り合いなのかどうかも分からない。が、やけにスタイルが良いことは分かる。
少し体を伸ばして誰なのか確認してみた。
「………ヒョンジンくんじゃん……………」
普段仕事で顔を合わせるアイドルだった。だからスタイルが良かったのかと一人で納得する。
…ていうかなんだここ。
床も壁も真っ白なワンルームぐらいの広さの部屋、真ん中に扉が一つ。それ以外になんにも情報がない。
でも扉があるのならとりあえず開けてみるしかない。すぐ立ち上がって、目の前の扉のドアノブを回した。が、案の定開かなかった。試しに何度もドアノブを回してみる。
「(なにこれ。全然開かないじゃん………)」
誘拐やら遭難やら不安になる言葉が頭に浮かんでは消えていく。
「……………あれ、………ヌナ……?」
「わっ」
後ろから急に声が掛かってびっくりした。
振り返ると、寝起きらしい顔のヒョンジンくんが起き上がっていた。
「あっごめん、うるさかった?」
「ううん。………ていうかここどこ?」
「それが分かんないんだよね………」
ヒョンジンくんは立ち上がってこちらへ来た。
私が一歩引くと、ドアノブを回したり強めに押し引きしたりして開けようと試みてくれた。が、やっぱり開かない。
「………どうしよう。…今何時なんだろ」
「そういえば時計もないね」
スマホとか時計とか、そういった類のものは何故か何も持っていない。ヒョンジンくんも服のポケットを片っ端から漁っている。
「……あれ。なんだこれ」
そう言うと、ヒョンジンくんは着ているジャケットのポケットから手を出した。中には小さな紙切れが入っていたらしい。ヒョンジンくんはすぐにそれを開いて確認した。
.
467人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねむを(プロフ) - 千景さん» そう言っていただけて安心しました〜!素敵なご意見ありがとうございました!! (2023年2月13日 21時) (レス) id: 89ca3ce3a0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむを(プロフ) - にゃんさん» こちらこそありがとうございました!! (2023年2月13日 21時) (レス) id: 89ca3ce3a0 (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - 2つとも採用していただきありがとうございます🙌🏻💕 特にリノのお話がドンピシャすぎました🥲♡ (2023年2月12日 16時) (レス) @page48 id: 2ff177cf34 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - わぁぁ!リクエスト採用してくださりありがとうございます✨ (2023年2月2日 23時) (レス) @page41 id: 58d06a67d0 (このIDを非表示/違反報告)
ねむを(プロフ) - まふゆさん» そう言ってもらえて安心しました…!!学パロ書くの楽しいことに気づいたので今後もちょくちょく書いていこうと思います☺️またいつでもお受けします〜! (2023年2月2日 23時) (レス) id: 89ca3ce3a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねむを | 作成日時:2023年1月3日 19時