霞柱の師範は。【鬼滅の刃】

19話 人のために ページ20

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「…あ」




鬼を探しながらしばらく走っていると、たまたま無一郎くんを見つけた。





鬼を探しているのか、あたりをキョロキョロと見回している。





「…すみません、鬼殺隊の方、助けて欲しいのですが…！」




そこへ、男の人が走ってくる。








無一郎くんには致命的な問題が一つあった。






「なに？今任務中なんだけど。邪魔だから出てこないでくれない？」





人に対して冷たすぎる。





自分なりの考えを持っているというのは良いことだが、


困っている人を放って任務に向かう事が良いこととは思わない。




「急に、母さんがおかしくなって、近所の人を襲っているんです…」







「だから何？君たちを助けてる間に他の鬼が何十人と人を食べるんだよ。


君たち3人と何十人の命、どっちが大切かわかる？」






そんな言い方しなくても…！





「無一郎くん！！！」








「え、雛さん？」









「鬼は私に任せて、無一郎くんはこの人について行って！！！」







「でも」









「人のためにすることは、巡り巡って自分に返ってくるのよ」









そう言って、無一郎くんの背中を押すと、はぁ、とため息はついたものの男の人と一緒に走っていった。

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