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エピソード168 みんなが笑って暮らせる社会 ページ31

死柄木さんたちがいた貯水槽に戻って来ると、

ワープゲートが出現し、

暗闇の中を潜り抜けた。

死柄木さんは、また首を掻いていた。

死柄木「Aっ、おかえり…」

苛立ってるけど、

ちゃんとおかえりって言ってくれる。

脳無を連れて帰ってきてないのを見る限り、

きっとヒーローや…ステインに殺されるだろう。


計画の成功の決定打は…

きっと世間の声だ。

死柄木さんは、

ステインの行いや存在を

世間から抹消するのが目的だったから…。


ーだけど。

新聞一面にはステインの記事で埋め尽くされ、

テレビもステイン、ステイン、ステイン…。

そして、ステインの生涯を語る動画まで出回ってた。

動画終盤…

恐ろしい形相で、

恐ろしい声で、

プロヒーローさえも肝が冷えてしまいそうなほどの

迫力だった。



…でもこれじゃ、

死柄木さんの心が報われない。


悔しそうに新聞を握りしめる手。

絞り出す声。

それが頭から離れない。


今回の行いは、

ヒーローから見れば

ステインも、死柄木さんも、

どちらも正しくない。

けど…

今回の事件に関して

私という一個人から見れば

ステインの追い求める思想も、

死柄木さんが行った暴動も

間違ってないように見える。


社会に否定されるのを恐れて

行動には移さない臆病者。


そういうやつらほど

物事を上部だけ見て

全部を知った気になって

上から物を言う。


ヒーローを罵り

敵を嘲笑する。


自分の色を失うよりも

自分の色がかき消されないように

踠いている方がよっぽど美しい。


みんなが笑って暮らせる社会を創るには…

きっと、ヒーローや敵だけじゃなくて

世間も変えなければ何も変われないんだなって

そう思えた。

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作者名:胡桃 | 作成日時:2019年1月23日 16時

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