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−空却side−
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「...は？」
さっきまでAの部屋にいたはずなのに、ここは...学校？
辺りを見渡すと、どうも見覚えのある教室のようで、拙僧は窓際の机に座っていた。
この着崩した学ラン...ひゃはっ、懐かしいぜ。
つーことは、中学か？
周りの奴らが荷物を持って別れの言葉を交わしている、どうやら今は放課後らしい。
しっかし...誰だっけな、通り過ぎるクラスメイトたちの顔を見ても全然ピンとこねぇ。
「またね、Aちゃん！」
『うん、また明日！』
A...！？
雑音の中、やけにはっきりと聞こえてきた幼馴染の名前とその声の方向に反射的に振り向いてしまう。
帰ろうとする沢山の生徒の中に、セーラー服に身を包んだ今よりも幼いAを見つけ、思わず息を飲んだ。
その姿を捉えた瞬間から、視界に入るその他は全てシャットダウンされ、ただ一人だけが拙僧の瞳に写し出される。
笑う度に揺れる絹のような髪の毛...今と変わってねぇな。
Aが教室を出たところで、近くのヤツらがコソコソと話す声が耳に入ってきた。
「というか、あの話本当かよ？
あのAさんにアタックするっていう...」
またもや反応してしまう。
アタックって...んだそれ。
「あぁ、先輩の顔まじだったぜ。
あの先輩、自分の思い通りにならねぇとすぐ強引なことするから苦手なんだよな〜」
「俺も俺も。
先輩、族にも入ってるらしいし、悪い噂しかねぇよな。
これでAさんとデキたら、色んな意味でショックだよ」
...まさか。
「おい、あれ！」
窓の外を見ていた別の男が、話していた二人に声をかける。
「あれ、先輩じゃね？」
二人は窓に駆け寄る。
いてもたってもいられず、そいつらの後ろから拙僧も覗き込む。
「うわ、今日やるのかなぁ...やっぱ、手が早いって本当だったんだな」
昇降口の正面から少し外れたところで、男三人がAに詰め寄っており、不安げな表情のAはジリジリと後退りをしている。
怒り、心配、嫉妬、独占欲...感情がごった煮になって、自分の中でフツフツと湧き上がってくるのがわかる。
「クソっ！」
「えっ、波羅夷！？」
人目も気にせず全速力で走る。
はぁっ、はっ...いた、Aは腕を掴まれて完全に怯えている。
無駄にデカい図体の前に立ち、Aに触る手を払う。
「おい、その手ェ離せ」
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むーこ - 素敵な作品すぎますよ…！続きのご予定はもうありませんか……？ (4月25日 23時) (
レス) @page21 id: 6b7afb9598 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - いとさん» とても嬉しいです(˶ ̇ ̵ ̇˶ )♡こちらこそ読んでいただき、感想までくださって本当にありがとうございます！もっと好きになってもらえるように頑張ります｡˚✩ (2023年3月30日 18時) (レス) @page20 id: d7bba88e32 (このIDを非表示/違反報告)
いと - 最高です(泣)素敵な作品をありがとうございます。続き楽しみに待ってます。 (2023年3月29日 22時) (レス) @page18 id: 2e3d0ac53d (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 音さん» ご感想ありがとうございます！そう言って頂き、私も幸せでいっぱいです♡忙しくて更新が出来ていませんが、この作品は必ず完結させますので、ぜひ最後まで見届けてください(*^^*) (2022年10月10日 23時) (レス) id: d7bba88e32 (このIDを非表示/違反報告)
音 - 不器用な恋で胸が暖かくなりました。ありがとうございます。続きを楽しみに待ってます。 (2022年9月14日 2時) (レス) @page13 id: c1a228581f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠 | 作成日時：2022年4月5日 7時
