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−空却side−
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今夜、親父が出張に出かける。
...明日から一週間この家でAと二人きりなわけだが、
「善は急げ、ってな」
「ん？なんか言ったか、空...」
「ワリィな、獄！今日は解散だ！」
それだけ伝えて、拙僧はAの部屋へ向かって走った。
「お、おい！ディビジョンバトルの話は...
...はぁ、相変わらずとことん真っ直ぐな野郎だ」
・
・
・
バタバタと廊下を進んで、離れに着いた。
「...A、ちょっといいか」
...呼びかけても返事がない。
寝てんのか？
すると、ガリガリと襖を引っ掻く音とともにぬこの鳴き声が聞こえてきた。
「にゃ〜〜...にゃ、にゃ〜...」
...ぬこがこんなに鳴くなんて、明らかに様子がおかしい。
しかも、いや考えすぎかもしれねぇが...それが助けを求める叫びのように感じた。
勝手に部屋に入るなんざ、さすがの拙僧でも普段なら絶対にしねぇけど、
「...すまねぇ、A」
本能的に嫌な予感がして、静かに襖を開けた。
目の前には、机によりかかって規則正しい寝息を立てているAがいる。
...ひとまず、倒れていたりしてなくてよかった。
「にゃ〜ん」
その音に足元を見やると、ぬこがこちらを見上げてなにか言いたそうに小さな声で鳴いている。
「どうしたんだよ？」
Aを起こさないようにぬこに問いかけると、
『ぅう...ん...』
「っ！？」
突然、Aが苦しそうな声を出した。
...何かにうなされているみたいだ。
静かに隣に座り、綺麗な顔を覗き込むと一筋の涙が頬をつたっていた。
「っ、A？」
その様子に動揺すると同時に、急に不自然な眠気に襲われて俺はそのまま意識を手放した。
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むーこ - 素敵な作品すぎますよ…！続きのご予定はもうありませんか……？ (4月25日 23時) (
レス) @page21 id: 6b7afb9598 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - いとさん» とても嬉しいです(˶ ̇ ̵ ̇˶ )♡こちらこそ読んでいただき、感想までくださって本当にありがとうございます！もっと好きになってもらえるように頑張ります｡˚✩ (2023年3月30日 18時) (レス) @page20 id: d7bba88e32 (このIDを非表示/違反報告)
いと - 最高です(泣)素敵な作品をありがとうございます。続き楽しみに待ってます。 (2023年3月29日 22時) (レス) @page18 id: 2e3d0ac53d (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 音さん» ご感想ありがとうございます！そう言って頂き、私も幸せでいっぱいです♡忙しくて更新が出来ていませんが、この作品は必ず完結させますので、ぜひ最後まで見届けてください(*^^*) (2022年10月10日 23時) (レス) id: d7bba88e32 (このIDを非表示/違反報告)
音 - 不器用な恋で胸が暖かくなりました。ありがとうございます。続きを楽しみに待ってます。 (2022年9月14日 2時) (レス) @page13 id: c1a228581f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠 | 作成日時：2022年4月5日 7時
