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その言葉とともに、掴まれた腕の感覚がばっと消える。
「はァ？ンだ、てめぇ！？」
声を荒らげる男に怖気付きながらもゆっくりと顔を上げると、
＿＿＿＿＿今より少し小さな、しかしこれ以上ないほどに安心する逞しい背中に守られていた。
「それはこっちのセリフだ。
...その汚ぇ手で触んじゃねぇよ」
『っ、空却！』
風になびく、燃えるような赤髪に彼の怒りが表れているようだった。
よく見ると僅かに肩を上下させている。
もしかして、私のために走ってきてくれたのかな...。
「チッ...ガキが、誰に喧嘩売ったか分からせてやる！！」
相手は既に戦闘態勢で、右手を大きく振りかぶっている
まって、うそ...どうしよう...！
力の入った拳が空却にめがけて飛んでくる。
だめ、だめ....
『やめてっ！！』
パシッ...
耳を抑えながら感情のままに叫んでしまったため、何が起こったか全く分からない。
『はぁ...はぁっ、くう...こう？』
「っっ！？う、うそ...だろ？」
「こいつの渾身の殴りを...か、片手だけで...」
「「止めやがった！！」」
恐る恐る目を開けると、空却は一歩も動くことなく男の拳を受け止めていた。
「ハッ、こんなもんで拙僧を倒せると思ってんのかァ？
...先に手ぇ出したのは、そっちだからな」
ついさっきまで威勢のよかった相手は、すっかり青ざめてしまっている。
すると空却は目線を相手に向けたまま、こちらに首をくいっと傾けた。
「...A、先に寺に帰って待ってろ」
私は声を出さずにこくこくと必死に頷き、そして全速力でその場を走り去った。
『...っ、はっ、はぁ、はっ...！』
お願い、空却...無事に帰ってきて...！
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むーこ - 素敵な作品すぎますよ…！続きのご予定はもうありませんか……？ (4月25日 23時) (
レス) @page21 id: 6b7afb9598 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - いとさん» とても嬉しいです(˶ ̇ ̵ ̇˶ )♡こちらこそ読んでいただき、感想までくださって本当にありがとうございます！もっと好きになってもらえるように頑張ります｡˚✩ (2023年3月30日 18時) (レス) @page20 id: d7bba88e32 (このIDを非表示/違反報告)
いと - 最高です(泣)素敵な作品をありがとうございます。続き楽しみに待ってます。 (2023年3月29日 22時) (レス) @page18 id: 2e3d0ac53d (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 音さん» ご感想ありがとうございます！そう言って頂き、私も幸せでいっぱいです♡忙しくて更新が出来ていませんが、この作品は必ず完結させますので、ぜひ最後まで見届けてください(*^^*) (2022年10月10日 23時) (レス) id: d7bba88e32 (このIDを非表示/違反報告)
音 - 不器用な恋で胸が暖かくなりました。ありがとうございます。続きを楽しみに待ってます。 (2022年9月14日 2時) (レス) @page13 id: c1a228581f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠 | 作成日時：2022年4月5日 7時
