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襖を閉めて、完全に一人の空間になる。
そのまま身を預けるように大きなテーブルに突っ伏すと、気持ちが落ち着いて全身の力が抜けていくようだった。
『はぁ...』
いじめ、暴力、逮捕...
さっきの暗い言葉の数々が頭の中をぐるぐると回っている。
天国さんの口から語られる空却の過去に、衝撃を受けたのは事実だ。
...でも、ありえないと思ったのは空却のらしくない言動のみで、それ以外の事実は特に疑問もなく受け入れることができた。
昔、似たようなことがあったような...なんだっけ。
これじゃない、あれでもないと記憶の引き出しを探しているうちに、私はいつの間にか眠ってしまっていた。
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「またね、Aちゃん！」
『うん、また明日！』
ひらひら手を振って、教室から出る。
...あれ？
さっきの子誰だっけ、と思い出そうとしても顔に もや がかかっているみたいで全く思い出せない。
でも知らない人だとは感じなくて、脳では当たり前のように彼女のことを"友達"だと認識している。
『あれ？ここって...』
懐かしい空間...そうだ、ここは私が通ってたナゴヤの中学校。
私はまだ少しサイズの大きい、シワひとつないセーラー服に袖を通して、中学校の廊下を歩いている。
これは夢だ、と直感でわかった。
しかも今の私の意識と、当時の私の意識が混在したリアルな記憶を辿るような夢。
すごい、こんなの初めて...！
...せっかくならこの時の空却にもう一度会いたい、な。
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昇降口で靴を履き替え、自転車置き場へ向かっていた時に背後から声をかけられた。
「ねーねー、君、Aちゃん？」
突然のことに驚いて振り向くと、知らない男の人が三人いた。
制服を着崩して奇抜な髪型をしている...明らかに不良だ。
『...はい』
彼らは私の顔を見るやいなや、ヘラヘラと笑い出し、互いに耳打ちをした。
なにやら良くない予感がして、片足だけ静かに後ろに引く。
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むーこ - 素敵な作品すぎますよ…！続きのご予定はもうありませんか……？ (4月25日 23時) (
レス) @page21 id: 6b7afb9598 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - いとさん» とても嬉しいです(˶ ̇ ̵ ̇˶ )♡こちらこそ読んでいただき、感想までくださって本当にありがとうございます！もっと好きになってもらえるように頑張ります｡˚✩ (2023年3月30日 18時) (レス) @page20 id: d7bba88e32 (このIDを非表示/違反報告)
いと - 最高です(泣)素敵な作品をありがとうございます。続き楽しみに待ってます。 (2023年3月29日 22時) (レス) @page18 id: 2e3d0ac53d (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 音さん» ご感想ありがとうございます！そう言って頂き、私も幸せでいっぱいです♡忙しくて更新が出来ていませんが、この作品は必ず完結させますので、ぜひ最後まで見届けてください(*^^*) (2022年10月10日 23時) (レス) id: d7bba88e32 (このIDを非表示/違反報告)
音 - 不器用な恋で胸が暖かくなりました。ありがとうございます。続きを楽しみに待ってます。 (2022年9月14日 2時) (レス) @page13 id: c1a228581f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠 | 作成日時：2022年4月5日 7時
