教師×生徒 ページ7
「んで・・・この国は何と言ったかな?」
「えっと、フランス!!」
今日は、テストで点数の悪かった子達を見る、要は“補習”をしている。
俺は世界史の担当で、この日、俺の所に来たのは・・・
前から、少しだけ気のある女子生徒。1人だけだった。
「・・・先生?私の顔に何かついてるの?」
「えっ!あっいや、何もついていないよ。」
見つめている事に気がつかれ、咄嗟にそう言うと、彼女は口角をあげてニカッと笑った。
どうせ、実ることの無い・・“鎖のかかった恋心”なんだ。
「ねぇ・・・先生?」
彼女は、俺の目を急に見つめてくる。
「ん?・・・な、なに?」
鎖のかかった恋心の中に、彼女の鍵が近づいてくる気がした。
「先生、私ね。実は世界史のテスト、満点だったんだ。」
「え?」
彼女はテストを見せてくる。そこには大きく“100”の文字があった。
じゃあ、なんの為に___?
「先生、私に気があるでしょ?女の勘をなめちゃいけないよ?」
そう言って、彼女は動揺している俺の顔を見て笑った。
「そっ、そんな訳ないよ。先生をいじめるなよ〜・・」
「いじめてなんかいないよ?」
彼女の手が、俺の頬に触れる。
俺の鍵穴に、彼女の鍵が触れるみたいに。
「・・っん!」
「・・・っん」
彼女の唇と、俺の唇が合わさった時。
___俺の鎖が壊れる音がした。
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作者名:みみみー | 作成日時:2018年2月9日 20時