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ニートのオタク×会社員のオタク ページ3

「ここのシーンで、〇〇ちゃんが・・・」

「そうそう、その後こうなって・・そこで□□が出てくるんだよな!」


新宿、信号待ち。

27歳ニート、がっつりオタクの俺。

なぜか今、信号待ちしていたオタクの人と会話が弾んでいる・・・

「凄いですね!俺もこのゲーム、コンプリートしたいんですけど出来なくて。」

会話している相手は、俺と同じ位の年に見える普通の会社員っぽい人だ。

その人はスーツを着ていて、一見普通の人に見える。

でも、その人のスマホケースが俺が好きなゲームのキャラで、思わず声をかけた・・という訳だ。


その人は笑って言う。

「仕事の息抜きでゲームって、結構リフレッシュしていいんですよ。」

「ゲームのプレイ時間が取れなくて、中々進まないんですよ。」



その人の話を聞いていると、何かが俺の中で壊れる音がした。


残り10秒程で、信号は青になる。

そうしたら、俺とその人との縁はすぐに切れるだろう・・・

俺は1つだけ質問する。

「あの・・人生って、やり直せると思いますか?・・・ゲームみたいに。」


その人は笑って言う。


「ゲームでも現実でも、何度でもやり直せると思いますよ。」


“現実社会の中でゲームが生まれたようなもんですから。”






家に帰った俺は、リビングにいる母親に声をかけた。

「母さん。」

「ん?」



「仕事、始めるから。」



「何、急にどうしたの!?」

母親の問いに、俺は「なんでもないよ」と言った。


「現実社会でも、何度でもやり直せる、か・・・」


あの人とは、もう会えないかもしれない。

だけど、何か大切な事を学んだ気がして、心が温かくなった。



END

音楽家×ピアノ→←彼氏×彼女



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作者名:みみみー | 作成日時:2018年2月9日 20時

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