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第5話:黒と白。 ページ5

太陽が照り付ける道を歩く。

Aは一つ思った。

「どうして敦が送係を?」

「...太宰さんに言われて」

あはは。と苦笑いを浮かべる敦に
申し訳無ささを覚えるA。

「大丈夫だよ。
実際、太宰さんに君を任せたら
色々大変な事になりそうだったから」

「大変な事?」

「あぁ、気にしないで」

二人並んで歩く道。
特に話す話題もなく、
ただ歩いていた。

Aが口を開きかけた、
その時だった。

Aのすぐ横を、黒い帯が
一瞬にして飛んできた。

同時に舞う赤い花火。
倒れる敦。

「がぁッ、はっ」

後ろを見れば、
黒い外套を身に纏った青年が
立っていた。

「ゴホッ...」

咳き込む音が聞こえた。
Aは立ち尽くす。

「逃げろ!」

敦の声が聞こえたが、
Aは逃げなかった。

「僕は芥川。ポートマフィアの狗。
A、貴様の捕獲に参った」

堂々と告げる芥川。

「捕獲って、何のために!?」

「そこな女子には、
5000万の懸賞金が掛けられている。
理由は知らぬが...。
僕は首領の命に従うのみ!」

芥川の外套が黒い帯となって
Aに襲いかかる。

敦がそれを庇い、また傷を負った。

「ぐぁッ!!」

途端、敦の瞳が光った。
腕と足が虎のものに変わる。

姿勢を低く構えると、
ものすごいスピードで
芥川に襲いかかった。

「少しはマシになったか。
だが、遊んでいる暇などない。

"羅生門 顎"!!」

芥川が叫んだ瞬間、
外套が牙となり敦に向かう。

それを敦はギリギリでかわす。

敦が虎の爪を向けるが
羅生門が空間を食らい、
敦の攻撃は届かない。

羅生門がAを一直線に
狙っていった。

「しまった...!」

思ったときには既に遅し。
羅生門はAのすぐ目の前に
迫ってきていた。

途端、羅生門が光となって消えた。

「はぁい、お仕舞い」

声が聞こえた。

太宰が、芥川の肩を
とんとんと叩いていた。

「太宰さん!
どうして何時も僕の邪魔を...ッ」

「5000万ね〜随分な
大金じゃないか。
森さんは一体何を考えているのか」

「チッ...今回は退きますが、
次は必ずやその女子を連れ帰る」

芥川は言い残し、
路地の影に交り消えた。

「Aちゃん。
一度探偵社に戻ろうか」

太宰さんに言われ、
Aと敦、太宰は武装探偵社へと
戻っていった。

第6話:依頼。→←第4話:古い汚れ。



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設定タグ:文スト , 中島敦 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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緑野アリス(プロフ) - 粋さん» コメントありがとうございます!これからも精一杯頑張らせて頂きます! (2018年6月27日 19時) (レス) id: 1ea7b4cf06 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とてもこの作品好きです!夢主ちゃんもとても可愛いです。更新頑張ってください! (2018年6月27日 19時) (レス) id: 232d77c3ac (このIDを非表示/違反報告)
緑野アリス(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます!これからも精一杯頑張らせて頂きます! (2018年6月12日 20時) (レス) id: 1ea7b4cf06 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - はじめまして!さくらと言います!このお話とても面白いです(*^^*)これからも頑張ってください!応援してます!このお話大好きです(*^^*)出来たらコメント返してくれると嬉しいです!!!おこがましくてすみませんスライディング土下座 (2018年6月12日 20時) (レス) id: 05de94b2f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緑野アリス | 作成日時:2018年6月12日 17時

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