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血液が赤黒く固まってしまうほど時間が経った。Aは今もなお廊下に俯いて座り込んでいた。表情はまさに絶望という二文字で表すことができるようなものであった。
ここまで上手くいっていたはずなのに。急に上手くいかなくなるのは初めてのことだった。何が間違いだったんだろう。
Aは自分のものではい血でまみれた手で乱れていた髪の毛を直して立ち上がった。毎日綺麗だった軍服はシミができて、みすぼらしかった。
『こんなに、服汚しちゃったら…トントンに怒られるよね…っ』
軍服のスカートには別の液体のシミがぽつぽつとできていく。胸は締め付けられるように苦しくなり、自分は泣く場面ではないのになぜ泣いてるのかわからなかった。
自分は上手くいかなかったから泣いているのだろうか。だとしたら、いかに自分が身勝手で幼稚なのかが分かる。
『あ"ぁ…もう訳わからなくなっちゃった…』
疲れ果てたAはこれは悪い夢なんだと思い、夢の行くままに動けばいいと、考えることを放棄した。
…
em「ふふっ…Aさんがここにいるなんていつぶりの事でしょうか…」
目の前には綺麗に分けられたクリーム色の髪をして、焦点の合わない色素の薄い瞳を持った男、エーミールが机へと肘をつき、指を絡めてうっとりしたような笑顔を向けて椅子に座っていた。
数分前、廊下を彷徨っていたAは、偶々通りかかったエーミールに会った。見るからに血まみれの女がいれば、誰しもが心配するだろう。同様にエーミールの好意によってAは部屋に招待してくれた。
シャワーで付着していた血を流しては、服を洗濯し、洗濯している服の代わりにエーミールのワイシャツを貸してくれて、それをワンピースのように着ている。落ち着くような柔らかい柔軟剤の匂いがしてる。
em「久しぶりに二人きりになれたと思ったらAさんが血まみれでびっくりしましたよ」
『すみません…お騒がせさせて』
em「てっきり血を浴びて若返ろうとでもしてたのかと…怪我が無くて幸いです」
嬉しそうに語尾が跳ねているしゃべり方で話すエーミールに反して、Aは生気を感じられない黒々しい瞳でまるで人形のように椅子に座っていた。
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Rin - ｼｬｵﾁｬﾝのところ見ててなんか見たことあるって思ったら...え、え、ちょっと待ってください、夢で見ました...え？奇跡...？正夢だったのか...本当に奇跡... (2021年3月22日 15時) (
レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
Ayame(プロフ) - …...|*･ω･)ﾁﾗｯ。あの...41話が行方不明ですよ(ﾎﾞｿｯ)いつも応援してます！！！(クソデカボイス) (2020年8月4日 0時) (レス) id: b3758e01fb (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - tntntntnさん» tntn (2020年7月20日 22時) (レス) id: ba86ab62db (このIDを非表示/違反報告)
tntntntn - 神ですね。語彙力の低下 (2020年7月20日 22時) (レス) id: 90c9bf8c0a (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - こうめさん» ありがとうございます！更新がんばります (2020年6月12日 7時) (レス) id: ba86ab62db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんなのあいじん | 作成日時：2020年5月6日 19時
