赤いバラ７ ページ50
実は、今日の試合は、街の復興事業の一環で、社会人チームの大会だ。
雅紀が所属しているのは、高校時代の同級生で部活仲間でもある信五が、現在主将を務めているバスケットチーム。
発足したばかりのチームで未だ人数が少なく、雅紀が誘われた。
２週間前のあの夜、雅紀は見学とランニングを兼ねて、近所の体育館に走って練習風景を見に行ったのだ。
少し見るだけのつもりだったのだが、ボールを持ちコートに立つと、何だか懐かしくてそのまま練習に参加してしまっていた。
久々に運動した雅紀は、滝のような汗をかき、また走って家路に着いた。
が、その途中で貧血を起こしてしまい、家の玄関を開けるので精一杯だった。
その後、兄弟に咎められることを覚悟していたが、予想外の反応に中々理由を良い出せないまま２週間毎日のように練習に参加してきた。
今日の試合を兄弟に応援に来てもらうのも少し恥ずかしかったが、今後も継続してチームに参加したいと思った雅紀は、その説得の為今朝チラシを見せたのだ。
しかし、その兄弟達が変な誤解をしていることを、雅紀はまだ知らない。
軽くウォーミングアップをして、コートに向かう雅紀。
市の体育館ということもあり、そんなに広くもないが、選手の家族や友達などといった応援団で２階の観客席はほぼ埋まっていた。
雅「うわぁ…凄いねぇ…。」
信「な、凄いなぁ。」
雅「くふふ、何かわくわくしてきた。」
嬉しそうに微笑む雅紀は、ボールを手に取った。
信「わくわくかい。緊張は？」
雅「緊張？してるよ、昨日から。」
信「相変わらずやなぁ。」
そう？と微笑む雅紀。
雅「全く。最近こっちに越してきたなら、早く俺に言ってくれればよかったのに。」
信「何度かお前の店に行こうともしたんやけどなぁ…仕事が忙しくて、なかなか行けへんかったわ。」
雅「くふふ、でも、これで今度から遊べるね。」
信「そやな。」
嬉しそうに笑い合う二人。
そんな二人を、観客席にいる兄弟四人が見ていた。
翔「あ、雅紀。いたいた。」
智「あれ、あの一緒にいる子って。」
和「…あぁ、あれ信五先輩ですよ。」
潤「同じユニホーム着ているから、同じチームか。」
智「ふふっ、雅紀の高校時代を思い出すねぇ。」
笑い合っている二人を見て、嬉しそうに微笑む智。
その隣で、翔はソワソワと観客席を見渡していた。
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はるやん(プロフ) - みみさん» こんばんは。さぁ一体雅紀君に、何があったんでしょうね(´∀｀)今回もちょ〜っと長くなりそうです。そういえばここ数話、皆が大人のお話ですね。おちびちゃんは別で書いているので、多分大人ばかりになるかな？多分ですけどね(´∀｀) (2013年7月25日 21時) (
レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - こんばんは。雅紀くん何があったんでしょうか。すごく気になります！小さい頃のお話も好きですが、私はみんなが大人になった話が一番好きです(^.^) (2013年7月25日 20時) (携帯から) (レス) id: 499f2d8804 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - ラベンダーさん» こんばんは☆楽しい雰囲気がお伝えできて、良かったです！ (2013年7月22日 21時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
ラベンダー(プロフ) - こんにちは
長男と三男の癒やしオーラ満載と次男に悪戯を仕掛ける末っ子コンビに久し振りに笑えました。 (2013年7月22日 18時) (携帯から) (レス) id: cbbfe1ce17 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - ケイさん» こんにちは。長男と三男が揃うと、ほのぼのとした空気になりそうですよね。その横で末っ子達を追いかける次男…毎日楽しそう（笑） (2013年7月22日 15時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2013年6月14日 9時
