赤いバラ４ ページ47
きっと今日からは外出は難しいだろうなぁ…と、溜息をつく。
夜中、皆が寝ている間にこっそりと外に出るのも難しい。
和也が遅くまでゲームをしているだろうし、智と翔は朝が早い。
それに、きっと昨晩のことを問い詰められるに違いない。
本当のことを言うか。雅紀は悩んだ。
兄達に絶対反対されるに違いない。
自分もそう思っている。
どうしようかと布団の中で悩んでいると、智が起きた。
智「…あれ、雅紀。起きてたの？」
いつものようにふにゃんと笑う智。
雅「あ、うん。おはよ、智兄。…昨日はごめんなさい。」
智「ふふっ、ううん。」
叱られると思っていた雅紀は、智が微笑んでいる理由が分からない。
雅「え…あ、え？」
智「なぁに、おいらが叱るとでも思ってたの？」
その言葉に、雅紀は小さく頷く。
智「ふふっ、叱らないよ〜。だって、雅紀が一世一代の賭けを頑張ろうとしているのに。」
雅「…一世一代の賭け？？」
雅紀は首を傾げた。
すると、智は「誤魔化さなくても良いんだよ。」と、カレンダーを指差す。
智「丸で囲んでる日。…勝負の日なんでしょ？」
雅紀は目を大きく見開いた。
その様子に、智は一層笑みを深くする。
智「何で知っているのかって？そりゃぁ、おいらがお兄ちゃんだから。」
雅「…じゃ、じゃぁ良いの？」
智「勿論。反対する理由なんて、これっぽちも無いよ。」
遠慮がちに問う雅紀を、包み込むように笑う智。
その笑顔に釣られるように、雅紀は笑った。
雅「智兄！ありがと！俺、頑張る！！」
それから、２週間。
雅紀は毎晩のように出かけた。
咎められると思っていた外出だが、兄も弟も「行ってらっしゃい。」と背中を押してくれる。
しかし、２週間ともなると話は別。
最初の頃は「行ってらっしゃい」と言っていた兄弟が、ここ数日は「どこ行くの？」と聞くようになってきた。
雅「…んと。コンビニ。」
潤「昨日もコンビニって言ってたぞ？」
雅「あはは、そうだっけ？」
雅紀はそのまま潤の視線から逃げるように、玄関を出て行った。
和「…怪しい。」
その様子を見ていた和也が、ぼそっと呟く。
その声に潤は振り返った。
潤「なぁ、プロポーズするのに、何か準備しているとかじゃねぇのかな。」
和「…赤いバラ以外に？」
ん〜…と、二人は腕を組む。
が、そもそもプロポーズは愚か、告白も自分達からしたことがない二人は、皆目検討もつかない。
そこに、店じまいをした兄二人が、階段を上がってきた。
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はるやん(プロフ) - みみさん» こんばんは。さぁ一体雅紀君に、何があったんでしょうね(´∀｀)今回もちょ〜っと長くなりそうです。そういえばここ数話、皆が大人のお話ですね。おちびちゃんは別で書いているので、多分大人ばかりになるかな？多分ですけどね(´∀｀) (2013年7月25日 21時) (
レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - こんばんは。雅紀くん何があったんでしょうか。すごく気になります！小さい頃のお話も好きですが、私はみんなが大人になった話が一番好きです(^.^) (2013年7月25日 20時) (携帯から) (レス) id: 499f2d8804 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - ラベンダーさん» こんばんは☆楽しい雰囲気がお伝えできて、良かったです！ (2013年7月22日 21時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
ラベンダー(プロフ) - こんにちは
長男と三男の癒やしオーラ満載と次男に悪戯を仕掛ける末っ子コンビに久し振りに笑えました。 (2013年7月22日 18時) (携帯から) (レス) id: cbbfe1ce17 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - ケイさん» こんにちは。長男と三男が揃うと、ほのぼのとした空気になりそうですよね。その横で末っ子達を追いかける次男…毎日楽しそう（笑） (2013年7月22日 15時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2013年6月14日 9時
