雨上がり３ ページ33
夕食中も会話が弾むことなく、黙々と食べ続ける兄二人組。
和也と潤が気を遣ってか、学校での出来事などを話すが、反応はイマイチだった。
雅紀は双子と明るく話しをしていたが、隣の兄達の様子を見て、気分は下降気味となる。
両親が亡くなってからの兄二人は、以前のように話をしてくれなくなった。
どちらも自分の殻に籠もり、弟達と話しをしようとしない。
まだ中学生の三人には分からない不安などがあるのかもしれないと、雅紀は何も言わなかったが、正直悲しくなっていた。
告別式までは慌しくバタバタと動いていた兄達が、その翌日からはぜんまいが止まったかのように動かなくなった。
智は日がな一日仏壇の遺影を眺め、翔は部屋に籠もる。
食事は雅紀と潤が作っているが、弟三人は学校もある為、洗濯や掃除はここ数日できていない日が多かった。
かといって、一日中家にいる兄達がやってくれてはいない。
学校から帰ってきて、これみよがしに掃除をするのもどうかと思い、変な気遣いで掃除をしていない弟三人。
それが、兄達の気分に更に拍車をかけていたのかもしれない。
掃除をしなければ、当然埃が溜まる。
そこを誰かが歩けば、埃は舞い上がる。
喘息持ちの雅紀には、辛い悪循環だった。
しかし、ここ数日の慌しさでそこまで気付ける者は、ここには誰もいない。
雅紀は内心溜息を付いた。
夕食が終わり、和也と潤が食器を洗っている。
雅紀は、軽く咳込んではいたが、リビングで宿題をやっていた。
雅「こほこほっ…」
隣の和室では、智と翔が難しい顔をして話し込んでいる。
いつもとは違う、不穏な空気が流れている。
雅紀は、時折心配そうに和室を見る。
そして、その不安は的中する。
智「何で、そう意地っ張りなんだよ！！」
突然、智が声を荒げた。
普段温和な兄が、大きい声を出すことは稀で、雅紀は驚き兄二人を見つめる。
翔「意地っ張りなのは、智君の方だろ！？」
智「大学辞めるって、何言ってるか分かってんの？」
翔「わかってるよ！でも、しょうがないだろ！」
智「しょうがないって、何で思うんだよ！！」
立ち上がった二人は、今にも掴みかかりそうな勢いだった。
声を聞いた双子が、途中で手を止め、雅紀の元へ駆け寄ってくる。
雅「智兄、翔兄、ねぇ辞めて。」
リビングから声をかけるが、雅紀の声は兄達に届かない。
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はるやん(プロフ) - みみさん» こんばんは。さぁ一体雅紀君に、何があったんでしょうね(´∀｀)今回もちょ〜っと長くなりそうです。そういえばここ数話、皆が大人のお話ですね。おちびちゃんは別で書いているので、多分大人ばかりになるかな？多分ですけどね(´∀｀) (2013年7月25日 21時) (
レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - こんばんは。雅紀くん何があったんでしょうか。すごく気になります！小さい頃のお話も好きですが、私はみんなが大人になった話が一番好きです(^.^) (2013年7月25日 20時) (携帯から) (レス) id: 499f2d8804 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - ラベンダーさん» こんばんは☆楽しい雰囲気がお伝えできて、良かったです！ (2013年7月22日 21時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
ラベンダー(プロフ) - こんにちは
長男と三男の癒やしオーラ満載と次男に悪戯を仕掛ける末っ子コンビに久し振りに笑えました。 (2013年7月22日 18時) (携帯から) (レス) id: cbbfe1ce17 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - ケイさん» こんにちは。長男と三男が揃うと、ほのぼのとした空気になりそうですよね。その横で末っ子達を追いかける次男…毎日楽しそう（笑） (2013年7月22日 15時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2013年6月14日 9時
