みんな大好き６ ページ11
雅「あ！！それ、俺にもやらせて！」
信「やらせてちゃうやろ！？手伝うとか言えや。」
雅「あひゃひゃ！そうだった。」
『皆で使ったのに、何で一年生だけに片付けさせるの？』と、春に雅紀が言ったのがきっかけで始まった、部員全員によるお片付け。
雅「おっかたっづけ〜♪おっかたっづけ〜♪」
一番楽しそうなのは、当然雅紀だった。
何に対しても、他人より出来る時間が少ないから、まるでそれを埋めるかのように、楽しそうに過ごす様子は、女の子達の言うように多少の儚さもあるのかもしれない。
練習後、教室へ向かう。
信「一時間目って、何やったけ？」
雅「ん〜？こほっこほっ、数学じゃない？」
信「…んか。」
乾いた咳をする雅紀に、気付いていないように信五は微笑んだ。
身体が弱いことを指摘されるのを、一番嫌がるからだ。
さすがに限界だと思ったら、すぐに双子を呼び出すつもりではいる。
教室のドアが開き、先生が入って来た。
先「Is everyone here?All right. Let’s get started.」
雅「…あり？」
信「数学ちゃうやろ！英語やないけ！！」
雅「あひゃひゃ！英語だったね〜！」
ごめんごめんと、手を合わせ謝る雅紀だが、その表情は笑っている。
結局、その日数学の授業はなかった。
雅「あれ？俺いつと勘違いしてたんだろね？」
信「知らん。」
雅「こほっこほっ。なぁに、まだ怒ってんの〜？」
信「怒ってないわ！」
雅「…怒ってるじゃん。」
体育館に向かう廊下を歩く二人。
その途中、雅紀は教師に呼ばれて、職員室へ向かった。
信「先行くからなー？」
雅「うん、すぐ行くから！」
職員室に着くと、教師は椅子に座り、雅紀はその横に立った。
乱雑に詰まれた書類の山を見て、教師は何かを探している。
先「えっとだなぁ…。」
雅「先生、早く早く！俺、部活遅れちゃうから！」
先「はいはい、慌てるな。待っとれ。」
雅「は〜や〜く〜！」
先「あぁあったあった。これだ。」
そして、手渡されたのは「桜葉雅紀」とだけ書かれた、白紙の進路希望調査票と保護者向けの三者面談の用紙。
先「お前、昨日三者面談の紙、ちゃんとお兄さん達に渡したか？今日提出期限だぞ。」
俯いた雅紀は、首を少しだけ横に振った。
教師は、小さく溜息を漏らす。
先「…そんなこったろうと思った。お前の進路、希望はないのか？」
その問いには、俯いたまま動かない。
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はるやん(プロフ) - みみさん» こんばんは。さぁ一体雅紀君に、何があったんでしょうね(´∀｀)今回もちょ〜っと長くなりそうです。そういえばここ数話、皆が大人のお話ですね。おちびちゃんは別で書いているので、多分大人ばかりになるかな？多分ですけどね(´∀｀) (2013年7月25日 21時) (
レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - こんばんは。雅紀くん何があったんでしょうか。すごく気になります！小さい頃のお話も好きですが、私はみんなが大人になった話が一番好きです(^.^) (2013年7月25日 20時) (携帯から) (レス) id: 499f2d8804 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - ラベンダーさん» こんばんは☆楽しい雰囲気がお伝えできて、良かったです！ (2013年7月22日 21時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
ラベンダー(プロフ) - こんにちは
長男と三男の癒やしオーラ満載と次男に悪戯を仕掛ける末っ子コンビに久し振りに笑えました。 (2013年7月22日 18時) (携帯から) (レス) id: cbbfe1ce17 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - ケイさん» こんにちは。長男と三男が揃うと、ほのぼのとした空気になりそうですよね。その横で末っ子達を追いかける次男…毎日楽しそう（笑） (2013年7月22日 15時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2013年6月14日 9時
