智兄と雅紀くん１ ページ24
※年齢設定 智→22歳、翔→20歳、雅紀→14歳、和也・潤→12歳
両親が他界して、少し後。
雅「…ただいまぁ。」
いつもは元気な声で帰ってくる三男が、今日は静かに玄関を開け小声で帰宅の挨拶をした。
それも、そのはず。
今は、夜中の２３時。
中学生である雅紀が帰ってくるのには、十分過ぎる程遅かった。
玄関を静かに閉めると、明かりが付いた。
翔「お帰り。雅紀。」
その声に、雅紀の肩が一瞬震える。
翔「…こんな時間まで、どこで何やってたんだ？」
振り向かなくても分かる。
六歳離れた兄が、とてつもなく冷たい目で怒っていることが。
しかし、雅紀にもちゃんとした理由があった。
雅「…ごめんなさい…。あのね。」
意を決して、振り返る。
その瞬間、雅紀の視界は歪み、膝から崩れ落ちた。
翔「雅紀！？」
咄嗟に翔が支える。
背中しか見ていなかったから気付かなかったが、雅紀の顔には殴られたような跡があった。
頬が赤く腫れている。
その割には、顔色は青い。
そして、制服の所々が汚れていた。
翔「…何があったんだ？」
雅「え？あ、ちょっと眩暈した…。」
翔「そうじゃなくて。このほっぺただよ。誰かに殴られたのか？」
雅紀は翔から視線を外した。
その行動が、肯定の返事だと翔は確信する。
翔「とりあえず、リビング行くぞ。」
未だ立ち上がることの出来ない雅紀を、軽々抱き上げ翔はリビングに向かった。
ソファーに寝かせ、携帯を取り出し、どこかに電話をかける。
しばらくして玄関から音が聞こえ、血相を変えた智がリビングに駆け込んで来た。
智「雅紀！？」
雅「…さとに？ゴホッゴホッ！！」
ソファーに近づき、雅紀の額に手を当てると、温かい熱が伝わってくる。
智は苦虫を噛み潰したような顔をした。
智「…誰にやられた？」
それは、背筋が凍るような冷たい声。
翔も雅紀も、思わず背筋が伸びた気がした。
翔「…智君？」
智「雅紀、その顔。誰に殴られた？」
翔の声は聞こえていないのか、智は雅紀に話続けた。
しかし、雅紀は智の様子に驚いたのか声が出ない。
雅「…ぁ…。」
智「ねぇ、どこのどいつ？」
どこまでも冷たい声が、部屋に響く。
いつもと同じような笑顔なのに、目も冷たかった。
雅紀の様子に気が付いた翔が、智の肩を揺する。
翔「智君！ほらっ、雅紀を恐がらせてどうすんのっ！」
智「…あ。」
我に返ったのか、智は「ごめん。」といつものように微笑んで、頭を掻いた。
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雅狐 - 物静かな人が一番怖いとは、よく言ったものですね。 (1月5日 20時) (
レス) @page35 id: 8b57b1b168 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - くまさん» 初めまして、おはようございます。ゆりかごの件ですが、ロックを解除するつもりは毛頭ありません。申し訳ございませんが、ご理解願います。 (2013年7月13日 7時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - まーさん» こんばんは。二人の関係は、良い方向に行くと良いんですけどね〜。さて、どうなることやら(´∀｀)今日か明日には、移行します〜。ゆりかごも、もうちょいで移行ですね♪ (2013年4月21日 21時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - まーさん» こんにちは。本当、何だか珍しく切なくなっちゃいました…。そうそう、双子なんです〜。一人か悩んだんですけどね（笑）ゆっくり休んでくださいね♪ (2013年4月20日 7時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - みみさん» こんばんは。嬉しいコメントありがとうございます。そんな風に言っていただけて光栄です♪リクをいただいて書いたお話でしたが、繋げてみました。移行するまでは、一話完結ぐらいの短いお話が続きますが、よろしければご覧くださいませ（●＾o＾●） (2013年4月19日 22時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2013年3月29日 15時
