終わりと始まり１ ページ1
今年の桜の開花は少し早いようで、雅紀の卒業式の今日、桜は満開となった。
翔「ん〜、卒業式日和。」
窓から外を眺める翔が、満足そうに笑った。
智「そうだね。晴れて良かったよ。」
時計を見れば、もうすぐお昼。
今頃、雅紀は学校の友達と別れを惜しんでいるのだろうかと、智は微笑んだ。
今日のお店は、お昼過ぎの混雑が終了したら閉店。
雅紀の卒業お祝いに、兄弟で外食に行くからだ。
店のドアノブにCloseの札を下げ、智と翔は店仕舞いをした。
その時、カランカランとドアのベルが鳴る。
智「あ、すいませ…ありゃ？雅紀？」
雅「あ、ごめんね！…あのぉ…その。」
ドアを少しだけ開け、その隙間から顔を覗かせていたのは、今日の主役であろうスーツ姿の雅紀だった。
Closeの札は確認しているらしく、少し話しずらそうに兄達の前に立つ。
翔「どうしたんだ？こっちに来るなんて、珍しいな。」
智「お腹空いた？」
嫌な顔一つせず、微笑む兄達。
雅紀は、当たり！と頷いた。
雅「お腹空いちゃってさ。もう死にそう…。」
翔「ははっ、大げさだなぁ。良いよ、好きなパン持ってって。」
雅「本当？」
智「うん、めでたい日だしね。それに明日から、暫く店開けないし。」
雅「やった〜、ありがとう！」
トレーとトングを持ち、どれにしようかを真剣に悩んでいる雅紀を見て、兄二人は微笑ましそうに笑った。
雅「くふふっ、何か良いよね。パン屋さん貸切みたいでさ。」
智「パン屋の弟の特権だな。」
雅「ん、決めた！端から１個ずつ！！」
翔「持ってけ。どうせ、もうすぐ和と潤も帰ってくるだろうし。」
わ〜い！とトレーに嬉しそうにパンを乗せていく、スーツ姿の雅紀。
外見と行動のギャップに、翔は笑う。
翔「そういえば、今日の卒業式どうだった？」
雅「ん〜？これといって可も無く不可も無く？だっけ？」
智「何か違うね…。」
雅「あ、やっぱ？何かね、淡々と終わったんだよね。」
一年しかいなかったからかな〜、と雅紀が少し淋しげに話す。
雅「…よしっ！全部乗った！」
智「乗ったねぇ。」
翔「…乗ったけどさ。」
雅紀はパンを山積みにしたトレーを持ち、満足げに笑っていた。
雅「んじゃ、先上に行ってるね。」
階段を上がろうとするが、不安定に積んだパンが落ちそうで、雅紀の行動は速度が制限された。
智「雅紀〜、後ろがつっかえてるよ。」
雅「わっ！智兄！ちょっと待って、焦らせないで！！」
和「…何やってんの。」
見上げれば双子の姿があった。
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雅狐 - 物静かな人が一番怖いとは、よく言ったものですね。 (1月5日 20時) (
レス) @page35 id: 8b57b1b168 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - くまさん» 初めまして、おはようございます。ゆりかごの件ですが、ロックを解除するつもりは毛頭ありません。申し訳ございませんが、ご理解願います。 (2013年7月13日 7時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - まーさん» こんばんは。二人の関係は、良い方向に行くと良いんですけどね〜。さて、どうなることやら(´∀｀)今日か明日には、移行します〜。ゆりかごも、もうちょいで移行ですね♪ (2013年4月21日 21時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - まーさん» こんにちは。本当、何だか珍しく切なくなっちゃいました…。そうそう、双子なんです〜。一人か悩んだんですけどね（笑）ゆっくり休んでくださいね♪ (2013年4月20日 7時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - みみさん» こんばんは。嬉しいコメントありがとうございます。そんな風に言っていただけて光栄です♪リクをいただいて書いたお話でしたが、繋げてみました。移行するまでは、一話完結ぐらいの短いお話が続きますが、よろしければご覧くださいませ（●＾o＾●） (2013年4月19日 22時) (レス) id: 7adfd23576 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2013年3月29日 15時
