夕焼け小焼け【緑さんメイン】 (ページ6)

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ちび達ページ6

朝の忙しい時間帯が去り、智と翔はカウンター内の椅子に腰掛けた。

翔「智君、お疲れさま。」

青い袋を手渡すと、智は嬉しそうに開ける。

智「おぉ！潤特性ホットケーキ！」

潤に託され、和也が置いていった袋には、兄達の朝食が入っている。
忙しい時間が去ったとは言え、街で人気店にもなっているから、ちらほらと客はやって来る。
その合間をぬうように、二人は朝食をとるのが日課となっていた。

手を合わせ「いただきます！」と言うやいなや、翔は口いっぱいにホットケーキを詰め込んでいる。

智「翔君…誰も取らないよ？」

目の前の弟は、いくつになっても変わらない。
昔からよく食べる子だったなぁと、智はしみじみ思った。

翔「お腹空いたんだもん…あぁ、うめぇ。」
智「だもんて、翔君そんな年じゃないでしょ。」

くすっと笑うと、翔が口を尖らせた。

智「そいや、ちび達は学校行ったかな。」
翔「まぁ、ちび達って年でもないけどね。」
智「そうなんだけどさ。やっぱり、ちび達はちび達だよ。」

智と翔は2歳差。
だが、翔と雅紀は6歳も歳が離れている。
智と末の和也、潤に至っては10歳差だった。

両親は、5年前に不慮の事故で他界している。
当時、智は22歳。双子は12歳。

その別れは、あまりにも突然にやってきた。