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あの顔が引っかかる。まるでもう会えなくなるような…
「終わり……」
必ず見つけ出す。なんとしてでも。
「でも…」
オレはふと、足を止める。
どこに行けばいいんだ？
らだおくんが行きそうな場所、と思って走り出そうとしたがそんな場所思いつかない。
それでもオレはがむしゃらに走り出す。
居ない。居ない。ここにもあそこにも。
オレは…オレはらだおくんのこと、なにも知らない。オレはいつからか、らだおくんの考えてることがわからなくなった。
「昔は…わかってたのにな…」
オレは昔はらだおくんの相棒って呼ばれてて、ずっと一緒にいて、やることなんでもわかってたのに。今じゃ…
「どりみー」
オレは後ろを振り返る。
「きょーさん」
「見つかったか？」
「ううん…きょーさんの方は？」
「ダメや。全然見つからへん。レウさんもコンちゃんもダメやって言うとる」
「そっか…」
「俺な、あいつが居なくなる気がすんねん。なんでかわからんけどな」
きょーさんは辛そうに言った。きょーさんだってわからないんだ。らだおくんの本性が。
「もうすぐ日が暮れてまう…でも、間に合わんかったら…！」
「きょーさん」
「なんや？」
「きょーさんはどこ探した？」
「いつも行ってたとことか…あいつが行きそうなところや。あの２人も」
「…わかった」
それならあそこは行ってないはず。あそこはオレとしか行ってないからみんな知らないはずだから。
「あってるかわからないけど…１つ思い当たる場所がある。オレは…そこに行ってみる」
「本当か？！」
「わかんないけど…相棒の勘…かな…」
「さすがどりみー」
本当に勘なのだけど。
「きょーさん達はそのまま探してて」
「わかった」
オレはきょーさんが走っていった逆を走る。
「…頼むから１人でどこか行くなよ…オレを相棒でいさせてよ…！」
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作者名：midoha | 作成日時：2019年5月24日 19時
