１３人目 (ページ31)

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信じられないページ31

”Aの歌聴きたいなー。”

…わたし何してんだろ…。

部屋に入り、ﾍﾞｯﾄﾞに座る。

…信じない。

…信じられない。

上着を羽織って、部屋を出ようとすると、ちょうど扉がﾉｯｸされた。

開けてみるとﾙﾊﾝｵｯﾊﾟだった。

「なんですか？」

ﾙﾊﾝ「どっか行くの？」

「はい。」

ﾙﾊﾝ「…どこ行くの？」

「…関係ありません。」

そう言って、部屋を出ると、腕を掴まれた。

ﾙﾊﾝ「俺なんかした？」

「何がですか？」

ﾙﾊﾝ「だって突然…」

「なんでもないので気にしないでください。」

腕を払って宿舎を出た。

“Aの歌が聴きたいわ”

“いいよ”

“Aの歌はすごいわね”

“すごい？”

“Aの歌を聴いてると嫌なこと全部忘れられるもの”

“私がずっと歌ってたらお母さん悲しくない？”

“うん、だから、お母さんのためにずっと歌い続けてね”

思い出したくないのに…。鮮明に蘇ってくる。

ふらふらっと歩いてるとｶﾌｪが見えて、中へ入る。

暖かいﾐﾙｸﾃｨｰを頼んで席に着く。

何度も歌うのをやめようと思った。

それでも…やめられなかった。

なんでだろう。

…好きだから。

歌しかなかったから。

歌もﾀﾞﾝｽも、わたしを裏切らない。

ﾙﾊﾝ「見つけた。」

え？

驚いて振り向くと、そこにはﾙﾊﾝｵｯﾊﾟがいた。

ｵｯﾊﾟは私の隣に座ろうとしたので、わたしは立ち上がる。