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珍しく汚れてるキッチンを
ぼんやりと片付ける。
うまく固まらなかったチョコレートの残骸が
なんだか惨めで。
作業台に残ってた 不恰好なそれを
口に含む。
甘くほろ苦い その味が、
ちょっとだけ切ない。
どうせ智くんは、
こんなイベント、何の興味もないんだろうけど。
ピンポーン。
鳴ったインターホンに、
何も考えず、扉を開けた。ら…
「翔くん」
「さ、智くん！？」
その人に、
ぎゅーっと抱き着かれた。
顔を上げようとすれば
ちゅっと唇を啄まれ。
「もー。
一緒に帰ろうと思ってたのに、
なんで帰っちゃうの」
拗ねた顔をされるから。
ほわんと胸があったかくなる。
いや、熱くなる。
「はい。
バレンタインでしょ」
キレイにラッピングされた赤い箱。
それをを差し出されたら、
さっきの場面が頭に浮かんで。
すぐには手が出せなかった。
「…もらったヤツ？」
ちらと見上げれば、
また むーっと唇を尖らせる。
「そんなわけねーじゃん。
翔くんがくれないから、
慌ててコンビニ行って買ってきたの！」
「え…」
手を出さない俺に、
無理やりチョコを押し付けて、
俺の頭をくしゃくしゃってする。
「だって翔くん、くれないんだもん。
おいら、ちょっと期待してたのに」
「ほ、んと…？」
智くんが そんなふうに思ってくれてるなんて
思いもしなかった。
「…ん？ もしかして、
用意してくれてたりした？
翔くん、甘いニオイする…」
「っ///」
くんくんと嗅がれると、
こそばゆくて、恥ずかしい。
手の中のチョコレートが嬉しくて。
それなら。
智くんも喜んでくれるかなって…
ちょっとだけ、
勇気を出した。
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みど(プロフ) - さっちゃんさん» いつもコメありがとうございます(^ ^) ほんと社長 可愛かったですね！ 私も もっと見ていたかったです。 (2016年6月20日 17時) (
レス) id: 231ed147ce (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - みどさん、更新ありがとうございます。セカムズ 終わっちゃいましたね。可愛い社長をもう少しみたかったです。 (2016年6月19日 21時) (携帯から) (レス) id: d49252c781 (このIDを非表示/違反報告)
みど(プロフ) - まひろさん» ありがとうございます(^ ^) 智くんなら きっと、どんな翔ちゃんも受け止めてくれることでしょう♪ (2016年5月3日 18時) (レス) id: 231ed147ce (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - みどさん、かわいい嫉妬も全部受け止めてくれる智くん(*^^*)素敵なお話ありがとうございます。 (2016年5月1日 10時) (レス) id: 45d209a9ca (このIDを非表示/違反報告)
みど(プロフ) - 優子さん» ありがとうございます(^ ^) 可愛いしょーちゃんを楽しんでもらえて、嬉しいです♪ (2016年3月19日 21時) (レス) id: 231ed147ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻みど
| 作成日時：2015年11月4日 18時
