僕の神様 (ページ3)

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弐話ページ3

「この人が私の友人の鶴見篤四郎さんだ。」

そう言って父から紹介されたその人はあまりに人間離れした麗しい人で、こんなに美しい人はこれまで見たこともなかった。

神様。昔本で見た神様だ。光に囲まれて周りには天使がいる神様。この人は神様に違いない。

私は瞬きもできずにじっと見つめていると神様はこちらを見てにこりと笑った。

あの時が私が鶴見さんに身も心も全部捧げ、望むことすべてしてさし上げたいと思った最初の時だった。

あまりにその雰囲気に圧倒された私は気を失い、目が覚めた時には鶴見さんはもう帰ってしまっていたため何もできないまま初対面を終えてしまっていたのだ。

しかし、胸元のポケットに入っていた紙切れにこう書いてあったのだ。

『調子が悪いようなので今日は帰ります。次来たときはたくさん話をしよう』

それから毎日鶴見さんが来る日まで毎日『鶴見さんは次にいつ来るの？』と父に聞いていた事を今でも覚えている。

当然鶴見さんからもらった紙切れは今もなお大切に胸元のポケットに入っている。