【あんスタ】吸血鬼とシスター【朔間凛月】 (ページ46)

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episode45 ページ46

『ッ！？』

零「おい！！」

どうしよう、凛月は本気だ
彼の真紅の瞳と気迫がそう訴えている
いつもの様な優しさは一切感じない
恐怖で身体中が震える

『嫌っ！放して！』

脱出しようともがくが、抵抗する度に両手首を握る手に力を込められ、逃げられない状況に陥った

凛月「帰らないでよ！ねぇ！」

『うっ！痛っ！』

ギュッと両手首を握られ、その苦しみで顔が歪む
手首の骨がギリギリと鳴っている気がする

零「凛月！いい加減にしろ！」

零はすぐ様駆け寄り、力尽くで凛月を私から引き離す
引き離された凛月の体はすぽんと零の腕の中へ収まった

引き離される際、凛月は此方に向かって手を伸ばしたが、間一髪の所で避けた

凛月「放して！放してってばお兄ちゃん！」

凛月は零の腕の中に収まってもなお、此方に手を伸ばし続けた

零「我儘言ってんじゃねぇ！Aの気持ち考えてみろよ！あぁ！！」

凛月「ッ！？」

零の強い一言に、凛月はまるで機能を停止したロボットの様に動きを止めた

凛月「Aの・・・気持ち」

零「Aの事を思うのなら今どうするべきか、わかるよな？」

凛月「・・・うん」

凛月が頷いたのを確認すると、零は腕を離した

凛月「A、我儘言って御免なさい。シスターの修行頑張ってね」

『うん、頑張るよ』

良かったぁ、一時はどうなるなと思ったけど何とか納得してくれた

凛月「後、約束する」

『？』

凛月「Aが一人前のシスターになったら、いつか・・・』

『いつか？』

その言葉の意味がわからず首を傾げる

凛月「いつか必ず、Aを迎えに行く」