【あんスタ】吸血鬼とシスター【朔間凛月】 (ページ5)

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episode4 ページ5

『これ食べて！』

「・・・コレ、どう見ても飲み物じゃないよね？」

『そうだけど、このサンドイッチの中身水分多い物だから、食べれば少しでも喉の渇きを潤せるかなって』

「たった少し？」

『でも今の状態よりかはマシでしょ？』

「ま、まぁね・・・」

『ほら！騙されたと思って食べてみて！』

「・・・」

少年は警戒しているのか、恐る恐るサンドイッチを手に取った

「コレ・・・赤い」

『赤？あぁそれ、それは中にトマトが入ってるからだよ』

「トマ、ト・・・？」

この子、まさかトマトを知らないのかな？

「へぇ、___みたいに赤くて美味しそう♪」

『？』

今何て言ったんだろう、声が小さ過ぎてよく聞こえなかったな

「頂きます」

カフッ

「美味しい♪」

『でしょ！』

気に入って貰えて良かった♪
余程美味しかったのか、彼の手に収まっていたサンドイッチはほんの数秒でその姿を消した

「ねぇ、コレまだある？」

『うん、後数枚は』

「ホント？頂戴♪」

『いいよ』

「やった♪ハムッ♪」

「ハァ♪喉潤ったぁ♪」

『そ、それは何よりだね・・・』

この子、何て胃袋なの！？
たった数分でバスケットの8割を占めていたトマトサンドイッチを全て平らげるなんて！
相当お気にめしたって捉えていいのかな・・・

「アンタのお陰で助かったよ、ありがとう」

『どういたしまして、えっと・・・』

「あ、自己紹介がまだだったか」

少年は私と向き合う体制になると、右手を差し出した

「俺は凛月、朔間凛月だよ」

『凛月、素敵なお名前だね♪私はA、宜しくね！』

凛月「此方こそ」

凛月の手に自分の手を重ねる

(冷たッ！？)

触れた凛月の手は、まるで北極の氷に直に触れているんじゃないかという位冷たかった

『凛、凛月って基礎体温低い方なの？』

凛月「ん？どうしてそう思う訳？」

『いやぁ、触れた瞬間手冷たいなぁって思ったものでして』

凛月「そうかな？お兄ちゃんもこの位の温度だから普通だと思うよ」

『そ、そうですか』

ていう事は、兄弟揃って基礎体温低い方なのかな
それとも、逆に私が基礎体温高いだけなのかな、おでこ触った時熱ある熱あるって思っても実際測ってみたら平熱だったって事がしょっちゅうだったから

凛月「ねぇ、Aって」

次の瞬間

「おーーい！凛月ーー！」

遠くから彼を呼ぶ声が聞こえた