【あんスタ】吸血鬼とシスター【朔間凛月】 (ページ3)

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episode2 ページ3

『誰・・・？』

周りを見渡してみるが、辺りは木々ばかりで人っ子一人すら見当たらない

「グスッ・・・」

『どうしよう・・・』

段々空が暗くなってきているせいか、泣き声が不気味なものに聞こえてくる
この時間帯、森には殆ど町の人達は近づかない
そもそも君悪がって立ち入らないのだけれど・・・

『にしても、どうしてこんな時間に森に・・・』

もしかして、私と同じ様に迷ってしまったのかな
このままほっておいたら、声の主は2度とお家へ帰れないかもしれない

『結構、怖いけど』

やるしかない・・・！
私は意を決して、声が聞こえる方へと歩いて行った

『さっきよりかは近付いてる気がするんだけど・・・』

声の主を探している内に、気が付けば空の光が届かない深い場所まで来てしまった

『何処にいるんだろう・・・ん？』

探し歩いていると、苔や蔦で覆われた洞穴の前へと辿り着いた

『もしかして・・・此処に』

スゥゥゥゥ

『おーーい！誰かいますかーー！』

大声で叫んでみたが、返答は無かった

『流石にこんな所にはいないか』

中に入ろうかと考えたが、洞穴の中は暗くて先が殆ど見えないし、虫や蜘蛛の巣がありそうなので諦めた

『・・・町に戻って大人の人に助けを呼ぼうかな』

叔母様はきっとシスターの活動で手一杯だろうし
真緒は頼りになるけど、この時間帯だからかえって迷子になりそう
大人達は殆ど森には行かないけど、中で子供が迷子になってるって言えば、きっと助けてくれる筈

(そうと決まれば・・・！)

洞穴に背を向けた瞬間

「・・・誰？」

『ん？』

背後から男の子の声が飛んで来た