想いの唄3rd

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#G6 side




俺の掛け声で始まったビールかけ




ずっとこの瞬間のために戦ってきたから


嬉しくて、楽しくて仕方ない





選手だけでなく記者の方や裏方さんにも


ビールをかけてかけてかけまくる









けどみずほの姿が見当たらなくて



まぁあいつこーゆーお祭り騒ぎ好きやないから


多分また部屋に引きこもってるんやろう





取材とかもろもろ終わったら部屋に押し入ろう








みずほの部屋での祝賀会用に瓶ビールを2本ほど拝借する









みずほがビールかけに来なかった理由を深く考えもせず、浮かれていたんだ


.
.
.



勇人みずほー今どこおるん?まだ寝てへんよな?


みずほ部屋で休んでるところですよー


勇人お前ビールかけ参加しとらんかったやろ。これから祝賀会やるから部屋教えて


みずほえっ!?今からですか笑疲れたって言っても来るんですよね?


勇人よーわかっとるやん。トレーナー達は本館やったよな?向かうわ




選手が泊まり、ビールかけの会場もあった新館を出て


みずほのいる別館へと向かう






一応入念にシャワー浴びたけど


やっぱビール臭いやろか…




まっみずほも飲んでビール臭くなればええか！









コンコンッ



「よっ」



『うわっ、これビールかけのビールじゃろ？取ってきよったんですか！？』



「細かいことはええやろ、さっ飲むで〜」




ブツブツ言っているみずほを押しのけ



彼女が泊まる部屋に入る






同じホテルなのに、この部屋だけはほんのりみずほの香りがして



一瞬理性が飛びそうになったのは、ここだけの話。









「んじゃ、巨人のリーグ優勝を祝して〜」



「『かんぱーーい』」



「みずほビールかけ来んかったやろ。乾杯くらい居ればよかったのに」

おったら1番にかけに行ったのになぁ



『ははっそれならなおさら行かなくて正解でしたw

……実は来年のことについて色々話してまして』



ビクッ




嫌な予感がする


「来年のことって、なん？」



『……優勝が決まった今日するお話では無いかとも思うんですが、、、







私、今年限りでチームを去ることにしました。』






「……なんでなん」




『夢だった理学療法士の話をいただいたんです。来年からはそちらでお世話になろうと』









一瞬で酔いは冷め、







ビールは気の抜けた炭酸の味がした。

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