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幸いにも人に会わずに化粧室まで行け、パンダからアナウンサーに戻った私は、また定位置へと戻る
『あれ、ギータなん？まだおったと？』
逆光でよく見えないが、椅子に腰掛ける男の姿
『あっ帽子か！ありがとねーデカすぎてよく前見えんかっ、、、』
近づき、だんだんとはっきりとなったその姿に、
私は言葉を失った
#F9「ギータさんやなくて、ごめんね(^^;」
『あっいや、その…』
胸がトクトクと高鳴り、頭に血が上る
ずっと話したかったのに、うまく口が開かない
F9「ギータさんに用事やったん？」
『用事って程では…』
F9「ほんなら、ちょっとだけ時間ええかな？」
『っ、、、はい』
久しぶりの距離感に上手く呼吸すらできない
こんなに、こんなに卓と話すのって緊張するものだっけ？
F9「まずさ。俺みずほの事避けるような態度取って、本当ごめん。嫌いになったわけやないんや」
『……』
F9「俺な、みずほと話しててばり楽しかった。笑った顔見るとばり嬉しくなった。試合の度に、みずほに会えるんが楽しみになってったんや」
『……っ！』
F9「俺、めでたい奴やけん、みずほもおんなじ気持ちちゃうんかなっち思っとった
けどな、それ俺の勘違いやったみたいやんな
……ギータさんとみずほが店出てタクシー乗るん、俺おんなじ店で飲んでてな、見てしまってん
ちゃーんとみずほには相手おったんやなってそん時気づいてさ。ははっ、笑ってくれてええんよ？」
ちがう、ちがう、ちがう
ギータとは卓が思うような関係じゃない
私も卓とおんなじ気持ちやったの
笑うなんて、絶対出来ないよ
そうはっきり伝えたいのに
溢れ出る涙が邪魔をして、否定の一言すら出てこない
F9「これ以上、仲良ようしたら気持ちが抑えきれんっち思ったんや。そんで、それは今後も変わらんと思う。
ほんまは、今やって。今すぐにみずほのこと抱きしめてたいんやっ、、、！」
そんな辛そうな顔しないでよ
だったら私のこと抱きしめてよ
F9「っ、、変な話ばっかしてもうてごめんな。
これからも、“仕事仲間”として仲良うしてな？」
頷く事もできない私はただひたすらに涙を零していた
ポスっと頭に置かれたのは、手に持っていたギータの帽子で。
暗くなった視界の中、ただ卓が離れていく足音だけがうるさく耳に鳴り響いていた
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デミ子(プロフ) - あいかさん» あいかさん、コメントありがとうございます！楽しんでいただけるよう、頑張ります^ ^是非また遊びに来てください(≧∀≦) (2019年8月9日 13時) (
レス) id: 795eb8b858 (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - わたし立岡さん大好きなので立岡さん出てくる小説、楽しみにしてます！ (2019年8月9日 10時) (レス) id: 390b85043f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：デミ子 | 作成日時：2019年8月9日 4時
