19話 ページ19
貴「・・・やっぱり狭いね」
杏寿郎「あぁ、お互いに大きくなったからな」
お風呂に入った後、2人で1つの布団にもぐった。
そう、1つである。
杏寿郎が昔のように、と提案し1つしか出さなかったが狭い。
小さい頃は広く感じていたのに、かなり成長した。主に杏寿郎が。
杏寿郎から少し離れているため、右半身が布団から少し出ている。
冷気が触れ、ぶるりと体を震わせると「もう少しこちらに寄ったらどうだ」と言われ、少しだけ身を寄せる。
これだけ近いのは、あの飲んだ日以来だ。
そんなことを考えていると、距離の詰め方が気に喰わなかったのか杏寿郎に肩を寄せられお互い向き合う形になった。
杏寿郎の顔を見ると、彼の目線は少し下にあった。
杏寿郎「・・・消えたな」
貴「何が?」
そっと首を撫でられ、「首の痕だ」と言った。
あれから月日が経ったため綺麗さっぱり消えたのだ。
杏寿郎「もう一度つけようか」
貴「ちょっ、何言ってるの!?」
本当に顔を近づけてくる杏寿郎の胸板を押して止める。
うわ、胸板厚い・・・じゃなくて!
貴「杏寿郎もしかしてまた酔っぱらってる?」
杏寿郎「いや?」
ジロジロと顔を見るが、この前とは違う。
「冗談だ」と笑った杏寿郎に、からかわれたことに気づく。
貴「もう!杏寿郎最近、距離が近すぎる!杏寿郎は何とも思ってないかもしれないけど、私すごいどきどきしてるの!」
私がそう言うと、杏寿郎は少し目を見開く。
え、私なんて言った・・・??
杏寿郎「どきどきしてくれているのか」
貴「や、今のは・・・・」
しまった、つい口を滑らせてしまった。
杏寿郎「そうか、そうだったのか」
そう言ってギュッと私を抱きしめる杏寿郎。
貴「ねえ、こういうとこ!!こういうのは・・・その、恋仲になった人じゃないと」
そう言いつつも、温かく心地いいと感じたのは秘密だ。
2157人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うりよ - ニヨニヨこの小説を読みながらニヨニヨしてたら父から叩かれました。(ノ#´Д`)イタイ (2020年3月19日 16時) (レス) id: 21c35aca73 (このIDを非表示/違反報告)
あん。(プロフ) - ニヤニヤがとまりません〜〜〜!!;; (2020年2月4日 23時) (レス) id: 4bcfa63d15 (このIDを非表示/違反報告)
麻婆豆腐 - 続きが気になります!おもしろくて前作含めて何周もしてます(^○^)更新頑張ってください! (2020年2月1日 12時) (レス) id: f6e05b3b11 (このIDを非表示/違反報告)
水人(プロフ) - 更新ありがとうござます!お話楽しみにしております^ ^ (2020年1月11日 19時) (レス) id: 82bf61e120 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - いつも楽しみにしています^ ^更新頑張って下さい! (2019年12月21日 1時) (レス) id: 00fbafc59a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みっど | 作成日時:2019年11月17日 9時