47話 ページ47
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「僕はこの先何があってもAしか好きになれないから」
今になって無一郎の言葉がギュッと胸を締め付ける。
「僕はAの幸せだけを願ってるよ」
昔から今までずっと私を想ってくれていた無一郎を思うと涙が止まらなかった。
「さて、気持ちがハッキリしたところで…これからAがやるべき事はもう分かるよね?」
『え…ぇえ?!』
今さっき自分の気持ちに気付いたばかりで頭の中の整理なんて追いついてないよ。
「もーなにその反応。だって時透くんが好きなんでしょ?だったら時透くんにもちゃんと言わないと!!」
いや、そうなんだろうけど…
『…あんな酷い事したし言ったのに今更どんな顔して無一郎に会えばいいのか分かんない』
「酷い事したと思うならまず謝って、それから素直にAの気持ちを言えばいいんだよ」
禰豆子はそう言うけどそんな簡単じゃない。
ましてや今の私は罪悪感と後悔とその他もろもろの感情でいっぱいいっぱいだし…
『ん〜…そうなんだけど、でも…「ちょっとぉお!!さっきから聞いてたらお前って奴はぁぁあ!!」
自分でも呆れるくらいウジウジしていたらいきなりスパーンッとドアが開いた。
『…は?善逸??』
入ってきたのは善逸で、ズカズカと私に近付いてくる。
「あ、あのね!私が上手くアドバイス出来なかったらフォローしてもらえるように善逸さん呼んだの!」
アワアワと慌てる禰豆子にキュンとした。
そんな事まで気を使ってくれるなんて…
でもねごめん禰豆子、善逸は違うと思う。
「…ごめん禰豆子ちゃん。ちょっとこのおバカさんと2人で話しても良いかな?」
『は?ちょっとなんでよ』
ていうかおバカさんって善逸にだけは言われたくないんだけど。
「分かった!Aの事よろしくね善逸さん!!」
「うん!任せてよ禰豆子ちゃぁぁあん!!」
『え!禰豆子??待って、行かないでー!!』
私の言葉を無視してササッと禰豆子が保健室を出て行ってしまった。
「さて、お話ししようかAちゃん?」
『ハァ……』
そう言ってニヤッと笑う善逸に大きな溜め息が溢れた。
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蓮(プロフ) - 澪凪さん» コメントありがとうございます!!!そう言って貰えて感無量です( ;∀;)今回のMVPは有一郎なんじゃないかって思ってます!!大好きって言ってもらえて本当に嬉しいです!!これからも頑張ります(≧∀≦) (2021年6月9日 0時) (レス) id: 52dd4b1169 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - ああああっ好きですっ!!てか有一郎!いいやつすぎる…!!大好きですこの作品も、蓮さんも!!頑張ってくださいっ!! (2021年6月8日 23時) (レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 環さん» そう言ってもらえてめちゃくちゃ嬉しいです(;ω;)最近更新が遅くて申し訳ないですホント…orzあと、恐らく50話に収まらないのでまた続編と言う形になりそうですが、最後までお付き合い頂けたら嬉しいです!!! (2021年6月6日 11時) (レス) id: 52dd4b1169 (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - ちょっ…!!むいくんカッコいいッ!!!蓮さん最高です大好きです大ファンです (2021年6月6日 8時) (レス) id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 環さん» 2人がこんなデートしてたら良いなって思って書きました(*´ω`*)場所は…夢の国です!(笑) (2021年5月11日 12時) (レス) id: 52dd4b1169 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮 | 作成日時:2021年4月9日 22時