きっとそれはこういう運命【鬼滅の刃】

13話 ページ13

.








『…ねぇ時透兄はさ、嫌じゃないの？私と弟がこんな関係なの』







そう、私達の関係について兄としてどう思っているのかだ。








「別に、無一郎が決めた事に俺がとやかく言う権利ないだろ」








『弟が利用されてるみたいになってるのに？』









案外サラッとした考えを持つ彼に驚く





もし禰豆子が時透と同じ立場だったら私は複雑な気持ちになると思うのに…。









「それも無一郎が決めた事だ。どんな関係でもお前と一緒にいる事を無一郎が選んだんだろ？」








『まぁ、そうなんだろうけど…』








「だったら良いだろ。だからお前もあんまり気にすんな」








終始眉間に皺が寄ってるけど、何だかんだで時透兄も優しいなって思う。









『優しいね。時透兄』








「…別に優しくしてるつもりはない。ていうかお前さ、ちゃんと名前で呼べよ何だよ兄って」








『時透兄も私の事お前じゃん』








そう指摘すれば更に眉間に皺が寄る




双子なのにこうも表情に差が出ると面白い。








「……A」








『！！びっくりした…』








「何驚いてんだよ。呼べって言ったのAだろ」








ホントに優しいなぁ時透兄弟は。









『ふふ、ありがとう…有一郎』









「…あぁ」








こうして話せる理解者がいるのは今の私にとって何よりの救いだよ。









─








『ところでさ、何で有一郎達一人暮らしなの？』







「俺達の自立心を養う為だとさ。特に無一郎の」







『なるほどねぇ』







「まぁ無一郎は炊事が苦手だから飯だけは俺が作ってるけどな」







『あ、あのロールキャベツ有一郎が作ったんだ。ご馳走様でした！』







「…食ったのかよ」







『うん、美味しかった！次は鯖の味噌煮が食べたいなぁ』







「ふざけんな、食費払え」








.

14話→←12話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す