1話* ページ1
.
『ん…ふ、ふぅっ…』
「っ声、抑えないでよ…」
動く度に鳴る水音とベッドのスプリング音。
『だって恥ずかし、いから…ん、あっ』
「こんなにしといて今更恥ずかしいの?」
ニヤリと意地悪く細められる浅葱色の瞳。
『っ時、透のせいじゃん…ぁあっ!』
「ほら、また呼び方戻ってるよ」
激しく繰り返される動きに息が上がる。
回数が増える度に彼は私の身体のイイ所を探し当てるのが上手くなる。
『あっ…ん、無一郎…』
「ん、いい子」
小さい子をあやす様に頭を撫でられる
同い年なのに余裕そうなのがなんか悔しい。
『ねぇ、キス、してよ…』
「んー?珍しいじゃんAからキスしてなんて」
『んっ…お願い…』
「ふふ、かーわいー……ん、はぁっ」
自分からキスを強請るなんて今までだったら有り得ない。
そもそも彼とこんな関係になるなんて少し前までは微塵にも予想してなかったのに。
何度も角度を変えて口付けされ気持ち良さに頭がボーッとする。
……このまま、悲しい気持ちも辛い想いもなくなれば良いのに。
「…考え事なんて余裕だね?」
『え?あ、待って……ぁあっ‼』
一瞬上の空になったのが気に障ったのか大きく打ち付けられる。
更に速くなる動きに身体の奥から熱いものが込み上げてくる。
『っ無一郎、もうっ……』
「ん、僕も……っは、A…好きだよ」
わざと耳元で出される声に身体がゾクゾクする。
一際大きく動いた彼は私の最奥に身体を叩きつけた。
『あ、待って……ん、っぁぁあ!』
「っ締めすぎ……ぅっ……はぁ、、」
ギュッと抱き締められ、お互いが肩で息をする。
「A大丈夫?」
『ん、大丈夫…』
私を労る様に頭を撫でて額や唇にキスを落としていく。
してる時は意地悪なのにこういう所は優しいんだよなぁ。
本当にこんな関係になるなんて微塵も思わなかった。
でも結局、今の私は彼しか拠り所がないのだと思い知らされる。
心の中で『ごめんね』と謝り、彼の暖かい掌に擦り寄った。
.
210人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蓮(プロフ) - 澪凪さん» コメントありがとうございます!!!そう言って貰えて感無量です( ;∀;)今回のMVPは有一郎なんじゃないかって思ってます!!大好きって言ってもらえて本当に嬉しいです!!これからも頑張ります(≧∀≦) (2021年6月9日 0時) (レス) id: 52dd4b1169 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - ああああっ好きですっ!!てか有一郎!いいやつすぎる…!!大好きですこの作品も、蓮さんも!!頑張ってくださいっ!! (2021年6月8日 23時) (レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 環さん» そう言ってもらえてめちゃくちゃ嬉しいです(;ω;)最近更新が遅くて申し訳ないですホント…orzあと、恐らく50話に収まらないのでまた続編と言う形になりそうですが、最後までお付き合い頂けたら嬉しいです!!! (2021年6月6日 11時) (レス) id: 52dd4b1169 (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - ちょっ…!!むいくんカッコいいッ!!!蓮さん最高です大好きです大ファンです (2021年6月6日 8時) (レス) id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 環さん» 2人がこんなデートしてたら良いなって思って書きました(*´ω`*)場所は…夢の国です!(笑) (2021年5月11日 12時) (レス) id: 52dd4b1169 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蓮 | 作成日時:2021年4月9日 22時