【鬼滅の刃】姉なるもの 参【竈門炭治郎】

君想う人１０１人 ページ9

敵の目の前で膝を屈してしまっている蜜璃ちゃん

酷い音がした

超音波のようなもので脳が障害され、蜜璃ちゃんは気絶してしまっている

子供のような鬼

そいつが蜜璃ちゃんへと手を掛けようと


『雨の呼吸 伍ノ型 狐の嫁入り』

「…」

『蜜璃ちゃんを連れて行って！！』

「！？」


手首を切り落とす

炭治郎達にそう声をかけると鬼は自分が手を斬られたことに気づいた

この型は静かに、気づかれないように斬る技

こうして大声を出してしまえば意味ないのだが


鬼はもう片方の手で私に殴りかかってくる


『…っ』


掠る事もなかった

が頬が切れた

すごい速さの風で切れたのだ

当たっていれば死んでいた


「甘露寺さんを守るんだ！！」

「希望の光だ！！」


声がする方を見れば炭治郎、禰豆子、弦弥くんが蜜璃ちゃんのことを担いで必死に逃げてくれていた


「余所見か」

『くッ…ぁ』


刀を盾に殴られた

刀は横の力に弱い

そのままパキンと刀が真っ二つ

刀剣破壊してしまった

そのまま後ろに下がり間合いの外へ


『……ふぅー』


柄をグッと掴み構える

折れた刀の刃先はまっすぐ鬼を見据えて


本体ではないから頸を斬っても意味がない

だがアレが今一番の脅威

刀が折れても、柱の私が相手をしないで誰がする

炭治郎達の誰が本体を倒すまで


『死んでも時間を稼いでやるッ…』

「フン 刀の折れた女なんぞ相手にもならん」

『やってみなきゃ わからないじゃない』


そう言うと同時に地面を蹴る

ドクドクと心臓が鳴り、耳鳴りがする

呼吸を上手く使って体力を温存しながら

長期戦を考慮に

私が奴の相手を…


足に何か絡みつく違和感

背後左右を気にしすぎて足元を疎かにした

小さな枝が私の片足を絡めていた

動きが止まれば攻撃を受ける


まさに目の前から龍のような顔が私へと大きく口を開けて向かってくる

失敗した

死ぬ

本能的にそう察した



が目の前の龍の頸が落ちる

「Aちゃんありがとお〜〜！！
ヘマしちゃってごめんねぇぇ」

『！』


長いリボンのような刀がそれを斬っていた

その間に足に絡みついた枝をちぎり敵との距離をとる


『蜜璃ちゃん！』

「Aちゃんは大切な友達だもん
絶対死なせたりしない！

上弦だろうが何だろうが関係ないわよ！
私 悪い奴には絶対負けない
覚悟しなさいよ 本気出すから！！」


私と蜜璃ちゃん

この二人なら 刀が折れてようが


『絶対に勝つ』

君想う人１０２人→←君想う人１００人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す