綺麗な2人に (ページ23)

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EPISODE--21-- ページ23

三ツ谷side

『ってことがあったんだけど、どう思う？』

「なんでその瞬間に電話しないの？」

昨日電話できなかったから、
今日電話しようと思って電話をかけると
相談されたこと。

本当に、俺の彼女は
俺のことを心配させるのが得意らしい。

『いや、勘違いかもしれないし、』

「勘違いだとしても、電話して。」

『はーい。』

Aは気楽に考えてそうだけど、
これが本当のストーカーだったらやばいな。

「A、これからできる限り迎えに行くから。
夜1人ではあんまり出歩かないで。」

『え、でも。』

「迎え行けない時は電話するから。
ずっと繋げておいて。

もうAには辛い思いをしてほしくない。」

『、、、わかった。』

ルナマナも留守番できるようになったから、
俺が夜に出やすくなった。
これからはいつでも迎えに行けるように、
課題とかなるべく早く終わらせとかないとな。

『そういえばね、、、』

さっきまでのことがなかったかのように
まったく別の話をしだすA。

危機感がないというか、なんというか。

まあ、そこも可愛いんだけど。

『でねでね、、、』

本当に、自分が可愛いということを
もっと自覚してほしい。

『タカちゃん、聞いてる？』

「ああ、ごめん。Aが可愛いなぁって思って。」

『知ってるー。えへへ。ありがとう。』

眠たいんだろうな。口調が少しおっとりしてきた。

「A、眠たいでしょ。」

『眠たいけど、、、怖いから。』

気にしてないわけがないか。
やっぱり怖いよな。

「ただいまー。早く帰れたよー。」

どうしようか悩んでいた時、
珍しくお袋が早い時間帯に帰ってきた。

「お袋、ちょっと今日泊まってくる。」

「Aちゃん？」

「そう。」

「いいよ。たまには楽しんで。」

「ありがとう。

　A、聞こえた？今日泊まりに行くから。」

『でも、』

「いいの。戸締りしっかりして待ってて。
　着いたら電話するから、それまで開けちゃだめだよ。」

『うん。ありがとう。』

電話を切って、最低限の荷物を持つ。
できるだけ早く着くために、走ってAの家に向かった。