TH side ページ39
グガから今日はジムが使える時間が制限されてるって聞いて仕方なく担当の彼に電話を掛ける
TH「(何であいつ２時間もいねぇんだよ)」
グガに頼んでAに電話してもらったものの、今は席を外しているらしい
ｲ「キム様、どうぞこちらです」
目の前を歩くこの人は皺ひとつないスーツを着こなしていて立ち姿はどこかAに似て凛としている。
TH「……あっ」
40階の廊下を彼に付いて歩いていると部屋の向こうに見覚えのある背中
前はブラインドが降りていたからわからなかったけどここはチャペルのようで、外から差し込んだ光が真っ白な床と壁に反射してバージンロードに立つAを照らしている
ｲ「彼女、私の大学の後輩なんです」
TH「えっ？」
彼は部屋の中のAを見つめながら
俺の知らないあいつとの過去を懐かしむように目を細めて微笑む
ｲ「彼女が入ってきた時、日本語が全く出来なくて困っていたところに私が声を掛けたのがきっかけで一緒にいるようになりました。…彼女、しっかりしているようでおっちょこちょいでして」
TH「……」
知ってるよ、そんなこと
そんなの昔からだって
ｲ「彼女からブライダル関係の仕事がしたいと相談されて、それでここはどうかと誘いました」
TH「……」
ｲ「私の父があっちでホテルを経営しているんです。…いずれは私も帰るつもりですので、その時に一緒に連れて帰ろうと思っています。ここは、彼女にとっていい環境です。人間関係もいいですし、いろんな国のスタッフがいるので語学の勉強にもなります。…まぁ、抜けているところが心配だったっていう理由もありますが……」
TH「…っ………なんで、それを俺に？」
チャペルの中のAがこちらを見て一瞬目が合ったような気がして思わず目を逸らす。
ｲ「大丈夫ですよ、このガラスはあちらからは廊下が見えないようになっていますから。……何故でしょう…キム様がAを懐かしそうな目で見つめてらっしゃったから、でしょうか。…彼女とは高校の同級生、だそうで？安心してください。彼女はここで頑張っていますから。…少し長話をしてしまいました。どうぞ、ジムはこちらです」
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湖都音(プロフ) - mocaさん» mocaさん コメントありがとうございます！！初コメントいただき感動です♡拙い文章ですが、楽しんでいただけるように頑張ります！ (2021年12月27日 7時) (
レス) id: 0d0a43a4b7 (このIDを非表示/違反報告)
moca(プロフ) - 一気読みしてしまいました！続きがすごく気になります！！更新楽しみにしています！頑張ってください！応援してます！ (2021年12月26日 11時) (レス) id: bd82834e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湖都音 | 作成日時：2021年12月19日 10時
