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「…すごいじゃん！！！」
JM「えっ？」
「すごいよ！ジミン君！！！それってオーディションに合格したってことでしょ？！前にすごい人数受けてたって言ってたやつだよね！？…うわぁ！すごい！なんだか鳥肌立っちゃった！」
JM「それって、行ってもいいって、こと…？」
「もちろん！行くべきだよ！！ずっと目指してた夢が叶うかもしれないんだよ！」
JM「…Aちゃんはさ、僕と離れても、平気？」
「…あｯ…えっと…でも誰でも合格できる訳じゃないから…あの…ごめんなさ、い」
僕の夢を応援してくれてたから喜んでくれただけ
僕たちが離れることよりも僕の夢が叶うことを応援してくれるAちゃんは優しいはずなのに
気まずそうに謝るAちゃんがすごく遠く感じた。
JM「んーん。謝るのは僕の方だよ。実はもうこの話受けたんだ」
「そう、なんだ」
JM「うん。やっぱり折角の機会、掴みたいしね。これから転校の手続きとかレッスンとかですごく忙しくなると思う。その、なかなか会ったり、電話したりもできないかな。僕が守るって言ったのに…ほんとごめん」
「ううん。大丈夫！…私、帰ろうかな！実はさっきの映画見てる時から眠たくてさ！…あの、今日はありがと！とっても楽しかったです！」
JM「…うん、僕の方こそ。あの、クリスマスプレゼント、僕も何がいいかわからなくて用意できなかったんだ」
「いいの！気にしないで！…あの、頑張ってね？」
JM「うん、ありがとう。…Aちゃん、僕、本当にAちゃんのこと大好きだったよ。こんな形になっちゃったのはすごく、残念だけど…」
「…悪いのは私だよ。あの時のジミン君の優しさに甘え過ぎちゃったから」
JM「…うん。こんな時に言うのもなんだけどさ、そろそろ素直になりなよ？」
「…んー。どうかな。笑 でも、考えとく！…じゃあね」
そう言ってAちゃんは出て行く。
本当は離したくなんかないんだ。
遠距離でも何でもいいから、君を彼女のまま繋ぎとめておきたかった。
僕は部屋のクローゼットに隠しておいた包み紙を解く
JM「…流石に僕の使ってる香水は渡せないよな」
それに一度も好きって言われたことなかったな。
きっと君は気が付いていないと思うけど。
JM「…はぁ。ハハ…。」
僕は溢れる涙を拭うと
窓から見えるAちゃんの背中をいつまでも見送った。
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作者名：湖都音 | 作成日時：2021年11月29日 10時
