君じゃなきゃダメなんだ…第3章 (ページ20)

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欠陥品・・・ページ20

ドンヘとのあのキスから一週間…ずっともやもやしながら過ごしていた。

私はどうするべきか？

こんな時は誰かに話を聞いてもらいたい。澪さんがいたらこんな話もきっと聞いてくれたよねっ。

でも今の私には心を丸裸にしてすべてをさらけ出す人なんていないし…

その時に思い浮かんだ人…

ヨシ！台湾土産ももってる事だし、、、さりげなぁ～く聞いてみるか。

空港からまっすぐにＫＢＳへ…

A『先生～！います？』

女医『あれっ？Aちゃん、久しぶりねっ。どうしたの？』

A『昨日まで台湾だったんです。』

女医『どおりで見かけなかった訳ねっ…で、、、今日は仕事？』

A『いや、この間、エレベーターの一件でお世話になったから、お土産を買ってきたんです。』

女医『私に？そんな気を使わなくてもよかったのに…でも嬉しい～！』

お土産のアップルマンゴーケーキを手渡すと

女医『私、これ大好きなのよ。Aちゃん、ありがとう！あっ、そうだ。今コーヒーいれるから一緒に食べない？』

A『ではお言葉に甘えて、ごちそうになります』

先生のいれるコーヒーのいい香りがしてきた時に思い切って話しを切り出す。

A『あの～、相談したいことがあるんですけど…いいですか？』

女医『あらっ？珍しい事…なに、なに、恋愛相談？』

A『あっ、私の事じゃなくて友達の話しなんですけど、なんてこたえていいのかわからなくて…』

そうごまかしながら、この間の雨の夜の出来事を話してみた。

もちろん、キスの事はのぞいてだけど

女医『それって、その男の人の一方通行な思い？』

A『友達もそれなりに気になる存在だけど、年上だし、バツイチだし、ここで彼の好意を受け入れていいのか迷ってるみたいです。』

すると少し考え込んだ先生。

そして私の顔を覗き込むと

女医『悩んでる理由はそれだけじゃないわよねっ？Aちゃん…』

A『へっ？あ、あのだからこれは…』

女医『友達の話しじゃなくて、これはあなたとドンへの話しでしょ？違う？』

突然の切り返しにしどろもどろの私。

女医『そして、早苗ちゃんを一番悩ませてる理由はさらに一つ…あのことよねっ？』

これ以上、先生に嘘はつけない。前に私の身の上話しをしたことを覚えてくれていた先生。

A『私、女としては欠陥品ですから…ドンへの純粋な気持ちを受けられないんです。』